自分の武器は、あまりにも自然にそこにあるものだから、その存在に気づけない

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人間というのは愚かなもので、失うまで大切なものが何か分からなかったりします。

失う前までは当たり前だと思っていたことが、失ってみると当たり前でないことに気づく。

いつもないものを追い求めているけれど、実はあるものこそが大事だったのだと気づく。

そういうことがあります。

これは、「自分の武器」についても同じで、

そのあるものがそこにあったからこそ自分はうまくいったのに、

頑張って手に入れた「なかったもの」のおかげで自分は上手くいったのだと思う。

あれのせいで上手くいかないと思っていたことが、実はあれのおかげで今の自分がいる。

あれのおかげでコントラストが生まれ、自分の情熱や衝動が生まれている。

あれがなければ、その情熱も、衝動も、なかった。

その「あるもの」がそこにあったから、今の自分がいる。

自分の武器はすでにあるものだから、そのありがたみに気づかない。

それがあまりにもごく自然にそこにあるから、

そのおかげで自分がここまで生きてこれたことに気づけない。

でも、それが人間というものでもあります。

人間関係でも同じ。

いつもそこにいる人を大切に思わず、関係の薄いどこかの誰かの機嫌ばかり取る。

いてくれる人がそこにいるから自分は頑張っていられるのに、それを忘れる。

人間は愚かな部分を持っているので、誰にもそういう部分があるものです。

ただ、だからこそ、思い出すこと。

失ってからその大事さに気づく前に。

失ってからでは遅い。

もう取り戻すことはできないし、時間は巻き戻せないから。

自分の武器についても同じで、

自分の武器を100パーセント活かしきること。

違う誰かになろうとして、ないものを手に入れようとするのではなくて、

自分にあるもの、ある情熱、ある衝動を100パーセント、活かしきること。

自分という存在を「活かす」ということ。

それをしないからこそ、不平不満が溜まる。

後悔が多くなる。

失ってしまう前に、あるものを100パーセント活かす。

それが、すごく大切なことなのです。

11月発売の『自分の「武器」を見つける技術』、お楽しみに。

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