人生が上手くいかない人は、「負けると決まっている勝負」に挑み続けている

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人は誰もが人から承認を欲しがるもの。これは人間の本能であって、誰も抗うことはできないし、承認されたいという気持ち自体に善悪があるわけではありません。

だけど、承認されたい気持ちは、多くの問題の根本原因的存在になっていたりするもの。

承認されたい気持ちが誰にもあるがゆえに、『承認されない怖れ』も同時に存在しているわけです。

大体、人間がへこんだり元気がなくなるときは、「承認されていない」と感じたとき。何らかのきっかけで。

それが現実か妄想かはともかくとして、本人の頭の中で「承認されていない」ということになれば、その人は元気を失い始め、不安になる。

例えば、誰かが何らかの結果を出したり成功したりすると、

「自分は承認されていないんじゃないか」

「あいつがいると自分は尊敬されないんじゃないか」

なんてことを考え始める。

そして、多くの人は自分の中でそういうことが起こっていることに自覚的になれない。

自覚的になれないというのは、自分と向き合いきれていないということ。

その結果、承認を取り戻すために陰で悪口を言い始めたり、その人を引き摺り下ろす行為に出始める。

本人はそういう行為をすることを「正義」だと思っているけれど、本心は「承認を取り戻すため」だったりするもの。

ネット上で起こる匿名の人間による誹謗中傷は、現実世界で承認を得られない人による「俺を承認してくれ!」という叫びです。

そのことを理解しておくと、そういうものを見たときに違った見方ができるはず。

そして、「承認を取り戻す闘い」は常に良い結果にはならない。

ここが面白いところ。

承認を取り戻す闘いは、成功しない。最後は自分にとって悪い結果となる。

承認を取り戻そうとすると、大体フォーカスが「自分」になり、怖れが主体となって、自分が勝って誰かが負けるという構図を作ることになることがその一つの原因です。

誰かが負ける、もしくは負かそうとするわけですからそこには「争い」が生じる。

そして、大体、承認を取り戻そうとしている人は承認を取り戻そうと必死になっている時点で負けている。

その姿勢でいること自体で負けている。

なのに、勝とうとする。

そもそも勝つことのできない勝負をしているのに勝とうとしているわけなので、良い結果になることはない。

反対に、承認を取り戻す闘いをけしかけられた方は、そもそも勝負していない。眼中にない。

だから、負けることはない。勝つこともない。

勝つ必要も感じていない。そもそも勝負をしていない。

結果、敵を作らず、無敵の状態になっていく。

承認を取り戻そうとする方は、勝手に自分から敗者になって、勝手に負けて、勝手にどこかへいってしまうのです。

承認を取り戻す闘いというのは、他人から承認を「奪おう」とするものです。

だから、周りは敵になる。周りは敵だから、自分はいつも怖い顔をしていなきゃならないし、なめられないように頑張らないといけません。

そして、その姿勢では本当の承認を得ることもできません。

本当の承認とは人とつながることであって、そこで元になるのは怖れではなく愛です。

でも、承認を取り戻す闘いをしている人の中には怖れしかないので、本当の承認にたどり着くことはない。

本当の承認にたどり着くことはないから、いつも不安でビクビクしていて、卑屈になったり傲慢になったりを繰り返し、心安らぐことも満足することも満たされることもありません。

しかし、そうであるからこそ、満足が欲しい。そして、承認の闘いに勝利すれば満足や安らぎが得られると思う。

そして、また闘いをけしかけていく。

だけど、勝利も満足も永遠に得られない。

闘いを挑んだ時点で敗北は決定しているから…

エンドレスに続く悪循環。

承認を求める心は誰にでもあります。

だけど、人生が上手くいっている人は、その承認を求める心が自分にあることに自覚的であり、怖れを主体とした承認を手にいれる闘いは常に上手くいかず、自分にとって良くない結果になることをどこかで知っているのです。

だから、そんな闘いは始めないし、そんな闘いをする必要もないことをどこかで分かっている。

逆に、人生が上手くいかない人は承認を求める自分の心に振り回され、自覚的になれず、承認を求める闘いを自分からバンバンけしかける。

でも、その闘いをけしかけた時点でもう、自分にとって良い結果は得られない。

で、ぐるぐると、上手くいかない人生を生き続けるのです。

もしも思い当たることがある、という方は、

『ONE 「1つになる」ということ 加藤秀視』という本を読んで欲しいと思います。自分の中の怖れと向き合い、人とつながり、本当の承認を得るための方法が書かれた良書です。

下の写真の赤い本です。

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あと、拙著『毎日15分自分と向き合えば、「欲しい結果」が手に入る』も、合わせて読んでいただけると役に立つのではないかと思います。

最後は宣伝になってしまいましたが。

ちょっと長くなったので、今日はこのくらいにしておきたいと思います。

それでは。

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