今回は、「失った自信を取り戻す」というテーマで書いていきます。
自信を失うときというのは、
結果が出なかった
振られてしまった
失敗をしてしまった
他人に傷つくようなことを言われた
など何らかのネガティブな出来事を体験したときが多いもの。
ネガティブな体験、ネガティブな状況といった「外側の何か」をきっかけに失った自信を、どうすれば取り戻すことができるのか。
今回の記事ではそのあたりについて詳しく書いていきます。
まずはショック状態から抜け出そう
まずは「ショック状態」について解説します。
結果が出なかった、振られた、失敗、他人からの言葉。
そういうものがいざ現実に来たとき、まず私たちはショックを受けます。
ショックを受けるとは、強いネガティブを臨場感をもって感じる状態に陥るということ。
その状態になると、基本的にネガティブな思考がたくさんやってきます。
まずはそのことを自覚しておくことが大切です。
嫌な出来事があって、ショックを受けてネガティブな状態に陥ると、ネガティブな思考がたくさんやってくる。
一つの思考というのは、そこに関連する思考を引き寄せます。
なので、ショック状態に陥ってネガティブ状態になると、
どんどん今まで考えなかったような思考が出てくるんですね。
「今までやってきたことは間違っていたのだろうか」
「自分のやっていることに価値はない」
「自分はなんてダメなんだ」
など。
そういった思考がどんどんやってきて、状態は連鎖的に下がっていきます。
大事なのは、それが誰にでも起こることで、メンタル的にそういう仕組みなのだと「気づく」ことです。
気づくことで、落ち着くことができます。
その状態であれこれ考えても、どんどんネガティブな思考がやってきて、
さらに自信を失ってしまうので、まずは自分がその状態を在ることに気づき、考えることをストップさせます。
ショック状態は、時間の経過と共に落ち着いてくるものなのですが、
ショック状態のときに何度も何度も繰り返しネガティブな思考にアクセスしていると、記憶に残りやすくなります。
すると、その後も「自信を低下させる記憶」として定着することがあるので、ショック状態のときはまずは落ち着いて、考え事そのものを減らすことも大切。
考えることをやめると言ってもなかなか難しい場合は、
瞑想、運動、自然の中を散歩する、筋トレをするなど、フィジカル的な取り組みをするのが効果的です。
目の前のことにただ意識を向ける。
そうすると、余計なことを考えなくなるので、落ち着くことができます。
運動したりして目の前のことに打ち込んでいるときはネガティブになれないことを体験すると、
結局、『ネガティブな状態を作っているのは思考である』ことも体感的に理解できるようになります。
物事に集中しているときというのは、人はネガティブになれない。
状況は変わっていないし、起こったことも変わっていないけれど、ネガティブにはなれない。
ということは、ネガティブの原因とは、
ネガティブ感情を生み出すことについて思考している
ことだと分かるんですね。
なのでまずは、
自信を失いショックを受けているときは、瞑想（考えないようにする）をするか、運動をして思考を一旦ストップさせることが大切です。
思考を整えるトレーニング
さて、ここから次のステップです。
次のステップは思考を整えること。
思考を整えることで、状態は上がっていき、自信は回復します。
ショック状態のとき、ネガティブなときというのは基本的に、
「自分が悪い」「自分はダメだ」という【自分責め思考】をしているもの。
ただ、自分が悪い、というのはすごく曖昧です。
自分のどこが悪い、ではなく、自分の存在が悪いと考えてしまっています。
そう考えると、「自分を責める」「自己否定」につながってしまって、
自信を失ってしまうんですね。
ですが、実は同じ状況でも自信を失わない考え方があります。
それが、「自分を責める以外の選択肢を持つ」というもの。
例えばその一つが「やり方のせいにする」というものです。
やり方のせいにするとは、
「これがうまくいかなかったのは、正しい方法論を知らなかったからだ」
「何かもっと有効なやり方が存在するはずだ」
と考えるということ。
そうすれば、意識が解決策に向き、
自分が悪いのではなくやり方が悪いだけなので、自分を責めることもなくなります。
先ほど書いたように「自分が悪い」というのは「曖昧」ですよね。
曖昧さは、「次どうすればいいか分からない」という状態につながります。
原因が曖昧なので、改善策も曖昧になってしまう。
改善策が曖昧になると、
次どうしていいか分からないと感じます。
次どうしていいか分からないと、人はなかなか状態を整えることができません。
逆に、「次これをやればいいんだ」ということが分かっていれば、
意識をそこに向けることができるし、やることが明確で、何をすればいいか分かるから前向きになれます。
例えば、仕事でミスをしたとしても、
「次はこれを試してみればいい」
という道が見えていれば、それをすればいいだけなので、前向きになれるわけです。
次が見えているというにはすごく大事なこと。
ただ、「自分が悪い」と考えたときは、次が見えません。
原因が曖昧なので、解決策も曖昧になり、
次が見えないという状態につながってしまうのです。
なので、「自分が悪い」という曖昧な発想はやめること。
そう考えても何も生まれないどころか、どんどん自信を失っていくからです。
そうではなく「他にどんなやり方があるだろう？」と考えてみる。
それだけでも、自信を失うのではなく「次こうしてみよう」という発想を生むことができるようになります。
ネガティビティバイアス&一般化から抜け出す
また、
脳の仕組みであるネガティビティバイアスに気づくこと
一般化ではなく一部化すること
も非常に重要です。
脳にはそもそもネガティビティバイアスがあって、ネガティブに注目しやすい性質を持っています。
できたことよりもできなかったこと。
結果が出たことよりも、結果が出なかったこと。
そちらに強くフォーカスし、記憶に残す傾向があるのです。
そのことに気づいていれば、自信を失いにくくなりますし、失った自信を取り戻しやすくなります。
要は、自信を失っているときとは、本来、自分にはできていることもうまくいっていることもあるのに、
できていないことばかりに目を向けてしまっている可能性があるのです。
脳のネガティビティバイアスの性質によって、ネガティブな側面に強いフォーカスを当ててしまい、そこばかり見てしまう。
すると、本来はできていることもうまくいっていることもあるのに、
主観的にはできていないことばかりな気がしてしまう。
その結果として、自信を失ってしまっている。
その場合、「自分にはできたこともあるし、成長している部分もある」という認識が非常に大切になります。
結果だけで判断するのではなく、その過程で成長したこと、できるようになったこと、うまくいったこと。
そちらにも意識を向けられることで、自信は向上していきます。
さらに、脳には【一般化】という癖があります。
例えば、１人の人と人間関係がうまくいかなかったときに、
「自分は人間関係が苦手だ」と考えてしまうなどです。
１人の人とうまくいかなかったというのは、その人とはうまくいかなかったということであって、「人間関係全般」が苦手なことにはなりません。
ですが、一般化の思考においては、一部を全部だと考えてしまい、強い苦手意識を持ったり、
その分野に対する自信を低下させてしまうのです。
私はメンタルを鍛えるジム【イケジム】を運営しているのですが、
そこでよく「一般化ではなく一部化することが大事」と伝えています。
１つを全体に当てはめて考えるのではなく、１つはあくまでも１つだとして考えるということです。
できないこと、うまくいかないこともあくまでも「一部」であって、自分の全てではない。
何かがうまくいかなくても、それが自分の全てではありません。
できることも、良いことも、自分自身や、人生の中にはあるもの。
そちらにも意識を向けられること、一般化せず、ネガティビティバイアスに気づくことでも、自信は回復していきます。
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