生きていると、必ず「選択」を要求される場面に出会うもの。
その選択に迷っていると、迷うことに時間を使うことになって、
迷ってたら1日が過ぎちゃった!とか、迷っている間にやってとけばできた!とか(笑)、
とにかく考えることに時間を使ってしまって、前に進まないことってありますよね。
何かを選択するときに、必要以上に迷うことなく選択できる方法はないのでしょうか?
今日はそんなことについて書いていきます。
迷っているとき、悩んでいるときの一つの視点として利用してもらえればと思います。
【この記事を書いている人→池田潤 コーチ・メンタルトレーナー。20代で6万5千部のベストセラー含む5冊の本を出版(自分の武器を見つける技術、無愛想のススメなど)。900名以上が参加した心を鍛え整えるジム「イケジム」を運営。コーチ・トレーナーとして心の状態&パフォーマンスを最大化するサービスを提供。京大法学部合格後、ブログを書き始め今に至る。趣味は、筋トレやボドゲ、読書。毎朝起きてカフェに行くのが日課】
迷うことなく選択するには?
まず、一つの例として、レストランでメニューを見るときのことを考えてみましょう。
何を食べるか迷うとき、私たちの心の中で何が起こっているかというと、
可能な限り「得」したい
と考えていたりするもの。
できる限り得がしたい。
つまり、損をしたくない。
味、そのとき何が食べたいのか、値段、カロリー、今後の予定、今何時であるか、様々なことを計算して、可能な限り得する選択をしようとしていると思うんですね。
選択の際には「損得」が大きく絡むことでいます。
本当は「あ!これ食べたい!」と思うものってあったりするんだけど、
「でも…」という声が頭に浮かんで、値段だったり様々なことを考慮し始める。
そこで「何を選べば一番得なのか?」と、損得をあまりにも考えすぎると、選ぶことはどんどん困難になっていって、
選ぶことに疲れて、結局最初に思っていたものや、おすすめされているものに戻ったりすることってあるかもしれません。
ここからが大事なのですが、
もしそこで「損してもいい」と考えると、どうなるか。
そのときパッと目に入り、「食べたい!」と思ったものを選択しやすくなりそうですよね。
「損してもいい」
と思ったとき、今まで選択の基準になっていた様々な基準がなくなって、
選択することがものすごく簡単になっていく。
「損してもいい」と思って、食事を選ぶ。
すると、全然違った感覚で「選択」ができることを感じられるのではないかと思います。
大事なのは、損をしてもいいと考えることで感覚が変わること。
選ぶことが簡単になったという感覚。
できる限り得したい、と思えば思うほどに様々な選択肢が目に入り、選択することが難しくなってくる。
逆に実は、損してもいいと思えたときに、自分の本音に気づきやすくなるんですね。
頭の声ではなく心の声を優先できる状態
ここで、もう少しそのとき起こっている心の動きについて考えてみると、
「損してもいい」という条件をつけたときに何が起こっているか。
頭で考えたことではなく、心の声の方が優先されているのです。
「損得」というのは打算であり、頭で考えていること。
損得を一旦脇に置いておくことが「思考」を置いておくことになり、
結果的に、自分が本当はどうしたいと思っているのかが分かる。
損得をもとにした思考というのは終わりがないんですよね。
何かを選択したとしても、「果たしてこれでよかったのだろうか?」「もっと他になかったのだろうか?」と考え始めるようになり、
「もっと得することができたのではないだろうか」という思いが、自分を苦しめるようになる。
でも、それっていくら考えたところで結局のところ分からないこと。
分からないからこそ、考え続けることもできるんですね。
損してもいいと思えると選択がスムーズになる
ここで、レストランの食事ではなくて、日々の日常生活で行っている「選択」についても考えてみましょう。
よくよく考えてみると感じるかと思うのですが、
選択の際に最も苦しめられているのはやはり「損したくない」という思いだったりしないでしょうか?
例えば、何か映画を観ようとして、あまり集中できなかったとします。
そのときよくあるのが、
「この2時間、映画を観るという選択が果たしてベストなのか?損していないか?自分の人生にとって最も良い選択をしているのか?」
と考えてしまっているパターン。
そうすると、目の前のことに集中することができなくなるし、
人間の性質として、現実よりも想像の方を勝手に美化してしまうもの。
「勝手に美化した他の選択肢」に、自分が苦しめられるようになる。
例えば、遊びに行くか行かないかを考えたとして、
その場面で何を「損」だと考えるかは人それぞれなのですが、例えば本当はあまり遊びたくないとします。
そのときの【損】は「嫌われる」ことや「人付き合いが悪いと思われる」こと。
そういう風に思われたくない(損したくない)からと無理に遊びに出かけたとしても、自分が苦しくなる。
損を避けようとしすぎると、逆に大きく損をしてしまう。
もしくは、あまりにも仕事や勉強にガチガチになっていて、仕事以外に時間を使うことができない状態になっているとします。
本当は休みたいと心では思っている。
でも、休むことが【損】という認識になっている。
だから、休めない。
でも、「損してもいい」と思うことができれば、休むことができます。
すると、心身ともにリフレッシュして、また仕事に打ち込むことができる。
結果的に、得するようになる。
なので、もしも何かの選択に迷ったら、「得しなくてもいいし、損をしてもいいんだ」と思ってみることが一つの手であり視点。
「損してもいい」と考えることは、自分の中で何が恐怖になっているのか?を見極めることにつながります。
結果、恐怖ベースじゃなくて、自分の純粋な思いや本音、「本当はどうしたいのか?」に気づきやすくなるんですね。
実は本当は自分が何を選択したかったのかということがよく見えてきて、
後になって「あの選択をして本当に良かったな」と思えるような選択、その選択をすることによって自分に自信を持ったり、自分を好きになれたり、人生にワクワクできるようになるような、そんな選択ができるようになります。
なので迷ったときは「損してもいいとしたら、どうしたい?」と自分に質問してみてくださいね。
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