頭では行動しないといけないことは分かっている。行動した方がいいと思ってる。
でも、どうしても心と体がついてこない。そんなとき、どうすればいいのか?
この記事では、頭では分かっているのに行動できない理由と対策について詳しく書いていきます。
実は、今回のようなお悩みにおいては、原因はいくつかあり得ます。
その原因についてこれから書いていくので、当てはまるものがあったら、そこに書かれている解決策についてぜひ試してみてください。
頭で分かっていても行動できない場合、主に、
・肉体的理由
・脳科学的理由
・メンタル的理由
の3つがあり得ます。それぞれ順番に見ていきましょう。
【記事を書いている人→ 池田潤 コーチ・メンタルトレーナー。20代で6万5千部のベストセラー含む5冊の本を出版(自分の武器を見つける技術、無愛想のススメなど)。900名以上が参加した心を鍛え整えるジム「イケジム」を運営。コーチ・トレーナーとして心の状態&パフォーマンスを最大化するサービスを提供。京大法学部合格後、ブログを書き始め、今に至る。趣味は、筋トレやボドゲ、読書。毎朝起きてカフェに行くのが日課】
行動できない肉体的理由
まずは身体的理由から。まずぜひチェックしていただきたいのは、
・睡眠の量と質は十分か?
・肩こりや腰痛など極度の体の凝りやダルさはないか?
・栄養は足りているか?
・運動不足になっていないか?
です。
人間の欲求というのは、原始的なものほど強くなります。睡眠欲、食欲。こういったものが満たされていないと、他のことに意識を向けられません。
徹夜した翌日に目標に向かってバリバリ行動できるかというと、厳しいですよね。どれだけやりたいことでも、心から実現したくても、頭では分かっていても、動けない。
ともかく眠い。まずは眠らせてくれ、と感じます。
「まず〇〇させてくれ」
と体が叫んでいる状態では、僕らは行動できないのです。
やりたいことかどうか、本当に実現したいかどうかの前に、睡眠不足の場合は、眠ること。栄養が足りないなら、栄養を取ること。
もちろん、短期であれば睡眠が不足していても、栄養が不足していても、何とか気合いで頑張れるでしょう。しかし、その後、燃え尽きてしまいます。
燃え尽きるとは、自分の内側からエネルギーがなくなってしまった状態。まさに「頭で分かっていても行動できない」状態の極端なケースです。
内側のエネルギーがなくなると、動けない。なので、内側のエネルギーをまず補充してあげましょう。
僕はコーチングやメンタルを鍛えるジムを運営提供しているのですが、クライアントさんの中には栄養やエネルギー源を積極的に補給するだけで行動できるようになった人も多数います。
睡眠、食事はエネルギーの源です。頭では動きたいのに動けないときは、エネルギー源が足りているかどうかをまずはぜひチェックしてみてください。
さらに、運動も重要です。様々な研究で、運動すればやる気が出ることが証明されています。心と体が「ついてくる」状態になるのです。やる気の土台を上げてくれます。
わかりやすく数字で表すなら、0〜10までやる気があるとして、普段の状態が1だったとします。運動すると、そのベースの状態、普段の状態が、2、3、4という形で上がっていくのです。やる気のベースを高めてくれます。
なので、「なんとなくやる気が出ない…」ことが多い場合は、有酸素運動をすることでやる気のベースを高めてあげることが有効です。
運動すると脳が働き、脳が成長します。脳のコンディションを整え鍛えてあげることで「そもそもやる気が出やすい自分」になっていけます。
また運動することで体の凝りを取れます。筆者も肩こりが以前はものすごくて、よく頭痛がしていました。肩こりや首こりで頭痛のある状態では、行動できません。
頭では行動すべきだと思っていても、動けない。文章を書けない。仕事のことを考えられない。そういう時期がありました。
そのとき動けなかった原因は、明確に「肩こり」でした。
肩こりなどの肉体的負担があると、僕らは頭では分かっていても動けない状態になるんですね。そこから運動を始め、ストレッチを始め、マッサージガンを使い、とにかく体をゆるめることに本気を出しました。
すると、ものすごく体が楽になって、自然に行動できるようになりました。
僕にとっての行動とは例えば「文章を書くこと」になるわけですが、体の凝りを取ってから一気に文章量が増え、それによって提供できる価値が増え、結果的に収益も増えました。
もし体の凝りがあるという場合は、ぜひ優先的に体を動かしたりゆるめてあげてほしいと思います。
行動できない脳科学的理由
では次に、脳科学的要因についてです。
僕らの脳には「神経回路」というものがあり、使い込んだ神経は強く太くなります。
逆に、使っていない神経は、現状を維持するのではなく、プルーニングと言って「刈り取られて」いきます。
つまり、使っていない神経は、どんどん衰退し失われていくのです。
強く太くなった神経は、スムーズに連動し動きます。つまり、簡単に行動できる。
しかし、衰退し失われた神経はうまく連動できず、なかなか動かない。
つまり、行動するのが難しくなるのです。
例えば、誰でも良いのですが、起業家の方や、「あの人は行動力がすごいなあ」という人っていますよね。
彼彼女らの脳で何が起きているかというと、行動することで脳の神経を使い、使え使うほど鍛えられていったのです。
筋トレで例えるなら、何度も重いダンベルを持っていたら、筋肉がついてきて重くなくなりますよね。どんどん重いダンベルを持てるようになります。
例えば、30キロのダンベルだってひょいひょい上げられるようになる。
それは客観的に見れば「大変そう」に見えますが、本人からすれば筋肉がついているので「別に軽いよ」という感覚なのです。
脳の神経回路を使ってきたことによってすごい行動量をこなせている人がいたとして、
客観的に「すごい行動量。大変そうだな」と感じたとしても、彼彼女からすれば「特にしんどいくない。別に普通」という感覚なんですね。
それは、脳が行動することに慣れているからです。
何度も何度も神経回路を使ってきたので、慣れていて、当たり前のようにそれができる。
逆に、頭では分かっているけど行動できない分野は、「まだ慣れていない」分野ではないでしょうか?
慣れていないとは、脳の神経回路が発達しておらず、うまくできないと感じている状態。
だからこそ、結果に対する不安、うまくできないのではないかという不安も生まれやすくなります。
その不安は行動しないという選択につながりやすくなります。
もし仮に長期に渡って行動しないことを選択してきた場合。
脳の神経回路は不要な回路はプルーニング(刈り込み)を行いますから、神経がなくなっていく、つまり行動することが苦手になっていくんですね。
苦手なので、行動しないことをさらに選択しやすくなります。すると、さらに神経は使われなくなり、さらに神経がなくなり、どんどん行動できない自分になっていくということです。
解決策として大事なのは、「少しずつ脳の神経回路を使っていく」こと。
つまり、ほんの小さなことからでいいので行動してみることです。これは「できそう」なことからで構いません。本当にそれで十分です。
例えば、家の掃除をしてみる。本を読んでみる。散歩に出かける。軽い筋トレをしてみる。そうやって、行動するというトレーニングを少しずつ積んでいく。
すると、以前はしんどさを感じていた行動がだんだんと楽になっていきます。脳の神経回路が発達したのです。
それを続けていけば、自分が本当にやりたいことに対しても楽に行動できるようになっていきます。
行動できないメンタル的理由
頭で分かっていても行動できないメンタル的理由の一つは、ネガティブ思考です。
ネガティブな思考がある状態では、頭ではやろうと思っても、身体がついてきません。
理想は、未来にワクワクし、自分にはできると思えていて、日々の取り組みに「やりたい!」という気持ちで取り組めること。
僕はメンタルを鍛える専門ジムを運営しているのですが、そこではその【状態】を手に入れるトレーニングを提供しています。
その状態になれば怖いものはなく、願いが叶うのは時間の問題になります。
では、具体的にどうすればネガティブ思考を変えていけるのか。たくさん方法があります。
ジムではその全てに取り組んでいただくのですが、ここでは2つの方法について紹介します。
ポジティブの記憶痕跡化
まず一つ目が、ポジティブの記憶痕跡化です。脳のシステム上、僕らはネガティブに注目しやすい性質を持っています。
そのままにしていると、どんどんネガティブな記憶が積み重なり、その記憶をもとに未来をイメージするようになります。
例えば、人間関係で嫌なことがあったら「また起こるんじゃないか」と考えてしまう。
すると、人間関係に一歩踏み出したいと思っても、感情や体がついてこなくなる。
感情や体は過去の記憶をもとに未来を考えるので、嫌なことが起こったらどうしよう、と考えるわけです。
結果、頭では「一歩踏み出したい、踏み出すべき」と思っているのに、身体がついてこない。
これが頭では分かっているけど動けないメンタル的理由です。
ここで大事になるのが、ポジティブを【記憶痕跡化】していくことです。
ネガティブな記憶をもとに未来を描いてしまうなら、ポジティブを強く記憶に残して、ポジティブな未来を描けるようにしてしまえばいいのです。
これは、メンタルトレーナーとして有名な西田文郎氏も著書「No1理論」などの中で勧めている方法で、100回マイナス思考が出てきたなら、101回ポジティブ思考をすればいい。
シンプルではあるのですが、非常に強力な方法です。
また、脳神経科学者の青砥瑞人氏も著書の中でポジティブ記憶痕跡化の効果について言及しています。以下、引用させていただきます。
「神経科学者であるウィル・カニンガムは、このような仕組みを受け、うまい表現をしています。
私たちの扁桃体は、ポジティブな感情の記憶もネガティブな感情の記憶も保存できます。しかし、私たち派の多くは『不機嫌な扁桃体(脳の部位)を持ち合わせている』と。
どういうことかというと、ネガティビティバイアスにより、脳に取り込まれる情報がネガティブに偏ることで、
扁桃体に書き込まれる記憶にネガティブなものが多くなり、結果「不機嫌な扁桃体」になってしまうということです。
しかしながら、意識を少し変え、注意の対象を変え、取り込む情報を変える、すなわち世界の見え方をポジティブな情報に変えたなら、
あなたの扁桃体に刻まれる情報は喜びや楽しさが増え、「ご機嫌な扁桃体」になっていくでしょう。
HAPPY STRESS 青砥瑞人 SBクリエイティブ」
つまり、意識的な取り組みによって脳そのものをポジティブにしていく。それが有効であり可能だということです。
そのことがエビデンスベースで明らかになっているわけですが、僕自身の経験でも間違いなく効果があると言えます。
ジムでは毎月オンラインでのトレーニングを行っているのですが、まさにポジティブの記憶痕跡化も非常に重要なトレーニングとして実施しています。
結果、トレーニングへの参加率が高いほどメンタルの向上スピードが早いということがわかりました。つまり、ポジティブの記憶痕跡化を実践していけば、「行動できる自分」になることができるということです。
自己肯定感の向上
さらに、自己肯定感の向上も非常に重要になります。
というのも、行動できないのは「うまくいかないときのダメージが大きい」ことが原因になっていることも多いからです。
自己肯定感が上がれば、そもそも自分の価値を自分で認めている状態になります。
それはつまり、結果にメンタルを左右されにくくなるということです。
例えるなら、防御力が高い、ということですね。メンタルの防御力が低いと、一つ一つの結果にダメージを受けすぎてしまいます。
すると、心が疲れてしまって、やる気は低下し、未来を恐れるようになります。
ですが、防御力が高い状態であれば、ダメージを受けないのでグングン前に進むことができます。ダメージを受けないことを分かっているので、未来への恐れもありません。
つまり、自己肯定感が高いと行動力が上がるんですね。
では、具体的にどうすれば自己肯定感を上げることができるのか?
下記の動画でも解説していますし、
こちらの記事にも詳しく書いているので、ぜひ読んでみてください。
【自己肯定感の高め方】自己肯定感が下がる真の原因と上げる方法
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