【完全版】気分を切り替える本当の方法。嫌な気分から解放されるトレーニング

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本記事では、「気分を切り替える方法」について徹底的に解説していきます。

気分を切り替えることは奥が深いもので、そのスキルを持っていることによって人生の様々な場面で活用できます。

 

ただ、一般的に、

「気晴らしをすればいい」
「気分転換になるようなことをするのがお勧め」

という風に、ごく簡単に説明されることが多いです。

 

ただ、それだとなかなか気分を切り替えることができない、頭では切り替えた方がいいと分かっているけれど難しい。という状況に陥ります。

大事なのは、気分を切り替えられないとは具体的にどういうことで、なぜそうなるのか。

そのと気何が起こっているのかを明確にすること。

そうすれば具体的な解決策も見えてきます。

 

本記事では、気分を切り替えらないとき何が起こっていて、具体的にどんな対策をすればいいのかを明確にしていきます。

 

【記事を書いている人→ 池田潤 コーチ・メンタルトレーナー。20代で6万5千部のベストセラー含む5冊の本を出版(自分の武器を見つける技術、無愛想のススメなど)。900名以上が参加した心を鍛え整えるジム「イケジム」を運営。コーチ・トレーナーとして心の状態&パフォーマンスを最大化するサービスを提供。京大法学部合格後、ブログを書き始め、今に至る。趣味は、筋トレやボドゲ、読書。毎朝起きてカフェに行くのが日課】

なぜ、気分を切り替えられないのか?


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なぜ、ネガティブな感情を感じたとき、気分をなかなか切り替えられないのでしょうか?

それは【思考の性質】に原因があります。

 

思考は、

・ネガティブなものに注目しやすい
・そのときの感情に見合う思考が生まれる
・1つの思考が連鎖的に次の思考につながる

この3つの性質があります。

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1つのネガティブなことから気分が悪化し、悪化した気分に見合う思考が生まれ、その思考が連鎖する。

その結果、「気分を切り替えたいのだけど、切り替えられない」という状態になります。

 

「このことを考えても良くないとは思いながらも、どうしても考えてしまって気分が上がらない…」

そう感じるわけですね。

 

それは、思考や意識がそのときの感情の影響を受けるからです。

 

例えば、感情の段階が10段階あるとします。

10がポジティブで、1がネガティブです。

 

もし感情の状態が3だった場合、思考も3周辺のものになります。

感情が3である場合に、8や9の思考にアクセスするのは難しいのです。

 

もちろん、頭では8や9のポジティブ思考ができればいいと分かっているのですが、

3から8にいきなりたどり着くことは困難です。

結果、

「頭ではわかるけど、そうは思えない…」

という感覚が生まれます。

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また、人にはそもそものベースとなる心の状態があります。

 

言わば、「馴染みの感情」です。

馴染みの感情が4だった場合、4周辺の思考を普段から考えていることになります。

すると、いきなり8や9の思考にアクセスすることもやはり難しくなります。

 

・そのときの感情状態
・普段のベースとなる感情状態

 

この2つが『思考の切り替え』には関係していて、

感情を良い方向に向上させることによって、自然にポジティブな思考にアクセスできるようになり、

思考が切り替われば感情もさらに向上するという好循環が起こるようになります。

 

では、嫌なことがあって感情が下がっていて、ベースとなる感情も低い。そのような場合はどうすればいいのか?という話になりますよね。

 

そのような場合でも気分を切り替えられるようになるので、安心してください。

 

気分を切り替える具体的な方法


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具体的な方法として、

・全く別のことにフォーカスを向ける

方法が非常に有効です。

 

例えば、人間関係の課題や仕事の悩みがあったとします。

 

そのことについて考えていて、考えれば考えるほど、嫌な気分になってくる。

その嫌な気分をどうにか切り替えたい。

 

その際、一旦人間関係や仕事のことを考えないようにします。

 

「え、それは逃げじゃないですか?現実逃避的な臭いがプンプンですし、それだと根本的に問題が解決しないので良くないと思います、わたし」

 

という風に感じるかもしれません。

 

そう感じる気持ちは分かるのですが、実はこの方法が非常に有効で重要なのです。

 

このことについて、脳神経科学者の青砥瑞人氏が「HAPPY STRESS ストレスがあなたの脳を強くする」の中で解説してくれています。

以下、引用です。

 

「軽微なストレッサーは、解決しようとそのストレッサーに焦点を当てるのではなく、

そのストレッサーを手放す、すなわち脳の記憶に残さないと意識することが有効です。

すべてのストレッサーを解決しようとすると苦しくなるだけですし、私たちの時間は有限ですから、そんな暇はありません。

無用なストレッサーは気づいて手放す、そんなスキルはストレスと付き合う上でとても重要です」

 

問題を解決しようとすることだけが問題解決ではなく、ストレスのもとを手放すことも解決になる。

ストレスのもとになるものを「手放す」。

 

つまり、そのことにフォーカスを向けないことも一つの重要な選択肢になるということです。

 

特に、気にしても仕方のないこと、特に人間関係における「どう思われたか」などは、考えても結論が出ません。

結果、グルグルと考え続けてしまうことがあります。

そういったものついては結論が出ない上に解決策を見出すことも難しい。

 

であれば、そもそもそのことを「考えない」ことも重要な選択肢だということなのです。

 

では、考えない、手放すために、何が有効なのでしょうか?

以下、引用になります。

 

「有効な方法の一つが、何か能動的なことをすることです。

軽微なストレッサーであっても、そのことを思い出せば思い出すほど、その神経回路が使われて、ストレス反応を高める方向に導く可能性があります。

人によっては、思い返すなかで、どんどんほかの記憶と連結させ、尾ひれをつけ、ありもしないことまでも想像し、ダークストレスへと進化させてしまいます。

軽微なストレッサーだと認識できたら、脳に定着させないために、脳にほかのことをしてもらうというのが、ささいなストレッサーを育まない1つの方法です。

ポイントは、能動的な何かをすることです。

嫌なことがあったときに、その記憶を探るのは、脳の能動的な記憶検索です。

脳は一度にいくつもの能動的な脳の使い方はなかなかできませんから、

能動的な何か別のことをすることで、脳が能動的にダークストレスのもととなる記憶を検索するのをやめさせるのです。

ポイントは、受動的な何かをするのではなく、能動的な脳の使い方をする何かをすることです」

 

人間関係や仕事で悩み、気分が切り替えられない。

そういうときは全く別のことにフォーカスをすると良い。

それは【能動的な活動】によって実践できるということになります。

 

能動的な活動とは、

・体を動かし運動をする
・筋トレをする
・人とコミュニケーションを取る
・ボードゲームで遊ぶ
・文章を書く
・目の前の作業に没頭する
・掃除に集中する
・勉強する

などになります。

能動性が高ければ高いほど良く、また「好きなこと」であれば尚良いです。

 

好きなことをすると、感情が高まります。

 

例えば、3だった感情が、好きなことをすることによって5、6、7と高まっていきます。

すると、思考は感情の影響を受けるので、ともかく気分が高まれば、明るいポジティブな思考にアクセスしやすくなるのです。

 

これが『全く別のことにフォーカスする』ことの意味です。

 

全く別のことにフォーカスすることによって、とにかくポジティブな感情を先に感じてしまう。

その結果、感情が高まるので、現在の課題に対してもポジティブに考えやすくなる。

 

課題についてだけ考えていると、感情がネガティブになりやすく、

ネガティブになればなるほど、明るい気分になれる思考にはアクセスできなくなります。

 

結果、気分を切り替えるどころか、気分を切り替えることなんてできない、ずっと状態は下がったままだ、と感じやすくなるのです。

 

ただ、実際問題として、そこからどうやって気分が上がっていったのかというと、

何か別のことをすることになったり、人と話したり、何らかのイベントがあった。すると、気づいたら気分が向上していた。

そういったことではないでしょうか。

 

そのとき、無自覚ながらも『全く別のことにフォーカスする』ことを実践しているのです。

その結果として、気分が切り替わっている。

 

今回の提案は、これまで無自覚だったり、ランダム、たまたま行っていたことを、意図的に行っていくこと。

そうすれば、自分が気分を切り替えたいと思った好きなタイミングで気分を切り替えることができます。

 

なぜうまくいったのか?を理解することで、【再現性】を作ることができるのです。

 

今回で言えば、なぜ気分を切り替えることができたのか?を理解することで、

好きなタイミングで気分を切り替えられるようになるということです。

 

これから、気分が下がってしまって切り替えるのが難しいと感じたら、

無理にそのことについて考え続けるのではなく、

一旦、全く別の能動的なことをしてみましょう。

 

内容は、あなたがしたいと思うことであれば何でもOKです。

好きなことであればあるほど、ポジティブな感情を感じることができるので効果があります。

 

気分が切り替わらない最大の要因は、

ずっと課題について考えてしまっていること

にあります。

 

課題へのフォーカスをそもそも整えていくことによって感情が高まり、感情が高まるからこそ、課題に対する認知も整っていく。

 

まずは【全く別のことにフォーカスする】【全く別のことをする】ことが有効になります。

 

課題に対する認知を整える


 

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さらに、状態が少しでも整ってきた段階で、

『課題に対しての認知を整える』ことを行っていきます。

 

仕事、人間関係のあれこれ。それらによって状態が下がったときに、それらに対する『捉え方』『認知』を整えていきます。

認知を整えるのに有効なのが、

・自分がコントロールできることに集中する
・事実と解釈を区別する
・未来視点で現在を眺める
・学びや成長という観点から解釈する

です。

それぞれ詳しく見ていきましょう。

 

コントロールできることに集中する


 

まずはコントロールできることに集中すること。

 

仕事や人間関係における悩み、気分の低下が生まれた時、その多くは『コントロールできないこと』から生まれています。

 

結果を完全に自分でコントロールすることはできませんし、

他者がどう思うかも自分でコントロールできることではありません。

未来どうなるかもわからないですよね。

 

自分の状態が低下したとき、それが【自分にコントロールできる要因】なのかどうかをまずはチェックしましょう。

意外に、考えても仕方ない、自分にはどうすることもできないことで悩んでしまっている場合もあります。

そのときには、

自分にコントロールできることとできないことを明確にする

ことが有効です。

改めて、コントロールできるのかできないのかを明確にしておく。

すると、コントロールできないことで悩んだ際に、その悩みを手放しやすくなります。

 

「あ、考えても仕方ないな」

と思えて、それだけで気分を切り替えられるケースもあります。

 

かなりパワフルな方法になるので、気分の切り替えを考えるときにまず試してほしいと思います。

 

事実と解釈を区別する


 

次に、事実と解釈を区別すること

これは特に人間関係で起こることですが、「自分の想像」によって状態が下がってしまうことがあります。

特に「他者がどう思っているか」を想像し、その想像がネガティブに傾くことによって状態が低下してしまうのです。

ただ、それはあくまでも自分の想像であり解釈。事実ではありません。

 

「あの人に嫌われた」

と感じる時、実際に「嫌い」と言われたわけではないことがほとんど。

相手の身振りや態度などでそう感じているわけですが、実際、相手がたまたま不機嫌だっただけかもしれません。

 

何か嫌なことが直前にあったのかもしれませんし、何か考え事をしていたケースもあります。

事実は確かめなければ分からず、自分の解釈が事実とは異なることは非常によくあることです。

 

そのことを認識することが気分の切り替えには大事で、

自分の解釈で状態が下がったときに「これはあくまでも自分の主観であって、客観的な事実ではない」と気づいていく。

 

気分を切り替えられないときは、主観や自分の解釈にどっぷりハマってしまっていて、それが事実ではなく解釈なのだと気づくことが難しくなっています。

だからこそ、「事実ではない、解釈だ」と気づいていきたいのです。

気づいていくことによって『認知』を整えていくことができるからです。

 

「自分はこういう風に考えていたけれど、実際はそうじゃないかもしれないよな。考えすぎかも」

と思えることによって、どっぷりハマっていたネガティブ思考から抜け出せる可能性があります。

 

未来視点で現在を眺める


 

次に、未来視点で現在を眺める、です。

 

何か嫌なことやうまくいかないことがあったとき、僕らはどうしてもその現状だけをただ見てしまいます。

すると、嫌なこと、うまくいかなかったことが目の前に存在するので、気分を下げてしまう。

 

ただ、僕らは全ての人生経験を通して『自分の本当の願望』を見出していきます。

 

嫌なこと、うまくいかないことを経験したまさにその瞬間に、

「こういう未来を望む」
「こうしたい」
「これを実現したい」
「こう在りたい」

という願いを持つことになります。

 

もちろん現状は、その願いがまだ実現してはいません。

だからこそ、そこに強いネガティブ感情を感じることになります。

「こうしたい」
「こうあってほしい」

という願いがないのなら、そこにネガティブな感情は生まれません。

そこに「本当はこうしたい」という願いがあるからこそ、ネガティブになるのです。

 

そこで気分の切り替えにおいて非常に大事なのは、

未来から現在を眺める

こと。

 

つまり、未来から見れば現在はどう見えて、どんな意味があるのか?という視点を持ってみることです。

 

その経験があったらこそ、学びや成長があった
その経験があったからこそ、願望が明確になった

ということは、自分はこうしたいんだな
ということは、自分はこうなりたいんだな
ということは、次はこうすればいいんだな

 

という風に、未来視点から現在の意味を見出します。

 

その際大事なのは、【願いは実現する】という前提で現在を眺めてみることです。

 

私たちは、実際にネガティブな経験をすればするほど、強い願望を持つことになります。

経験を積めば積むほど願望は強力になり、そこに向かうエネルギーも増します。

ということは、願望の実現可能性も高くなるということなのです。

 

ネガティブな経験も『願望の明確化』『エネルギーの増大』という大事な役割があり、

その観点から現状を眺めることで、気分を切り替えやすくなります。

 

現状をただそのまま眺めるのではなく、

経験によって明確になった願望が実現している未来から現状を眺める。

そうすることで現状に対する見え方が変わり、未来のワクワク感も少しずつ生まれ、感情を切り替えることができるようになります。

 

成長マインドを持つ


 

次に「成長マインド」について。

 

これは先ほど内容と重なる部分もあるのですが、

現状を「学び」や「成長」というフィルターを通して解釈することで気分を切り替えやすくなります。

 

成長マインドとは、自分自身を成長できる存在だと認識できるマインドのこと。

 

非常に有名な研究者でキャロル・ドゥエックという方の研究で「成長マインド」と「固定マインド」について調べたものがあります。

固定マインドとは、能力は生まれつき決まっていて後天的に伸びることはないと考えるマインドのこと。

 

成長マインドと固定マインドを比較したとき、

固定マインドの人は非常に「傷つきやすい」「落ち込みやすい」「挫折感を感じやすい」「劣等感を感じやすい」という特徴があることがわかったのです。

 

これはつまり、固定マインドが強いと気分を切り替えにくい、ということになります。

 

なので、「成長マインドで捉える」ことを意識することが大切です。

自分は成長する存在であり、今課題を感じている分野についても成長することができる。

現状が全てではなく、これも変わっていくし良くなっていく。

そう捉える力を高めていくことによって、気分を切り替えることができるようになっていきます。

 

気分を切り替える方法まとめ


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気分を切り替えるためには、

・全く別のことにフォーカスする
・認知を整える

この2つの方法を活用します。

 

その際大事なのは、感情的に無理をしないことです。

3の感情から、いきなり8の感情に到達することは困難です。

3であれば、まずは4の感情にアクセスする。

すると、気分は少し楽になり、少し気分が楽になれば、次は5の感情にアクセスできるようになります。

その繰り返しによって、8の感情、9、10の感情にアクセスできるようになるのです。

 

だからこそ、まずは全く別のことにフォーカスを向けて、ともかく感情を楽にします。

そうしてから、課題や問題についての認知を整え、気分を切り替える。

この方法によって気分の切り替えは楽になってきて、今後の人生の様々な場面で活用できるようになるので、ぜひ試してみてくださいね。

 

 

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