「僕は受験生で逆転合格する立場で後がありません。
浪人生で1日休憩時間を除いて4時間しか勉強していない日が多く、乗り越えられずにいて、努力の量が圧倒的に足りていません。
抽象的で申し訳ないのですが、1日15時間毎日勉強できるようになる本などありますでしょうか?」
という質問がLINE@で来た。
色々と書きたいことがある質問なので、とりあげて回答していきたいと思います。
人生逆転したい!ときほど気をつけるべきこと
まず、状況的なところから言うと、逆転合格が必要で、かなりの勉強量をこなさなければならなくなっている。
こうなると、発想としてまさに質問者の方が書いているように、
「今は4時間しか勉強していないのだけど、1日15時間勉強できる方法はないか?」
という発想になる。
この発想自体がまずい!
そもそも1日15時間など勉強しなくていいし、できるものでもない。
2〜3日はできるかもしれないけど、継続は無理だ。
イケジュンだって1日10時間くらいのものだったし、
それ以上やっても集中できないで勉強する「形だけのもの」になってしまう。
もちろん、逆転合格が必要だから15時間したい!という発想になっていると思うのだけど、
その発想が出てくる精神状態と向き合うこと。
大事なのは、集中状態を保って質の高い勉強をすること。
休憩だって必要だし、お風呂に入る時間、食事をする時間も大事。
まずそこを押さえよう。
で、こういう発想というのは受験だけでなくありとあらゆるところで出て来やすい。
例えば、今すぐお金が欲しいから怪しいビジネスに手を出すとか、逆にお金が全然ないのに一発逆転しようと高額塾に入るとかだ。
たとえ高額塾がその価格に見合う内容のものだったとしても、今すぐお金を手に入れるというのは難しい。
ここが大事。
『どんなに質の高い塾だろうが』本人の地道な行動がなくてもいい、ということはない。
もちろん、探せば今すぐお金を得る方法はあるかもしれないけど、
例えば自分のコンテンツで真っ当にお金を得ていく、ブログを書いて、などという場合には、最低でも数ヶ月はかかる。
「最低でも」ということだから、それ以上かかるケースだってあるし、
一発うまくいくだけじゃなく「続けていこう」と思えば、かなりのトレーニング量が必要になってくるもの。
そういうビジネスをする場合、切羽詰まって1ヶ月でお金を得なきゃいけないという状況で付け焼き刃でお金を得られる、ということはない。
でも、切羽詰まって大逆転しようとすると発想として「一ヶ月で安定的に稼げるようにならないか」と願うようになるんだよね。
安定的に、ということまでついてきた。笑
でも、厳しい言い方をすれば、安定的に稼ぎ続けることの難易度の高さを認識していない、と言わざるを得ない。
「潤さん、そんな夢のない話はやめてください!」
と言うかもしれないけど、それはイケジュンの認識とは違う。
今しているは「夢のある話」。
現実的に、ガチンコで夢を現実にしてやろうぜって話をしてるんだ。
あまりにも切羽詰まっている場合には、バイトでもして最低限の経済的余裕を持ちながら取り組んでいく方がいいと思う。
そういう「今の自分にとっての次の一歩は何なのか」を考えることが大事。
勉強時間を増やす方法についても、今4時間が限界だというところからいきなり15時間に行くのは難しい。
まあ15時間までいく必要はないんだけど。
もちろん「強制勉強所」みたいなところに飛び込むという選択はある。
どこにあるのかは知らないけど、徹底的に管理され、逃げもできない環境に身を置く。
そうすれば、メンタル的には非常に苦労するだろうけど、それならできるかもしれない。
そうじゃないという場合には、
基本的に今の自分は「4時間勉強する体力」なんだという風に認識してみてほしい。
長時間勉強するのには集中力と体力がいる。
長時間勉強する力とは、集中力と体力だ。
それがないなら、すぐにバテてしまってやる気がなくなる。
バテれば、やる気はなくなる。
勉強できないという場合、やる気の問題というよりも、集中力と体力、エネルギーの問題であることは多い。
集中力と体力がないことでやる気がなくなるのであって、やる気がないことが問題の根本原因だというよりも、
集中力と体力が弱っていることが勉強時間が伸びない根本的な理由だということだ。
そして、集中力、特に体力はいきなり劇的に伸びるものでもない。
工夫次第で改善はできるし、続けていけばどんどん上がってくるんだけどね。
どうやって集中力を伸ばす?
集中力はどうすればつくのか。
世の中には多くの集中力を伸ばす本がある。
ただ、実感として感じるのは「慣れ」の重要性だ。
例えば、小説って読むかな?
小説って読む人と読まない人にはっきり分かれるものだと思う。
読まない人からすると、結構読むのはキツイ。
漫画と比べて文字のみで世界をイメージしなきゃいけない分、集中力が必要だ。
映画館で映画を観たり、漫画を読むという場合には、積極的な集中力は必要とされないことが多い。
自然に世界に入り込めるし、
受動的な姿勢でいるだけで楽しめる。
これはYouTubeでも同じことで、映像というのは基本的に集中力を求められない。
ただ、小説は違う。
文字だけでイメージしなきゃいけないから、積極的な集中力が求められる。
映画や漫画やYouTubeに比べて集中力を必要とする小説なんだけど、ただ、読み続けているとだんだん「慣れて」くる。
自然になってくる。
文字から映像をイメージする脳の回路が強化されていく感覚になって、
読めば読むほど小説を読むのが楽になってくるんだ。
ある意味「慣れて」くるのであり、トレーニングされてその分野の脳の神経回路が強化されていく。
勉強についても同じ。
勉強も映像ではなく文字であることがほとんどで、「思考」も求められる分、さらに集中力が必要になる。
ただ、勉強を続けていると「勉強する脳の回路」が強化されてきて、だんだんと勉強に慣れてくる。
例えば今のイケジュンは昔に比べて「勉強回路」が弱まっているから、昔やった受験勉強を今は2時間もやったら嫌になるかもしれない。
でも、数週間、1〜2ヶ月のトレーニング期間をもらえれば1日10時間の生活に戻すことはできるはずだ。
ただ、それでも数週間、1〜2ヶ月はかかるんじゃないかと思う。
慣れを移行するトレーニング
それくらい人間というのは変化を嫌がるし、「慣れの生き物」。
でもだからこそ、一旦その生活に慣れてしまえば、あとは自然に続けることができる。
今質問者は1日4時間に「慣れている」状態だ。
だからこそ、少しずつ自分の慣れを移行していく必要がある。
まずやってほしいのは、
・意識的に集中しようとすること
・スマホの電源を切り、SNSやYouTubeなどを意識的に遮断すること
・勉強以外のことを意識的に考えないようにすること
という「集中面」に関することだ。
勉強が進むか、実のあるものにできるか、楽しむことができるかは集中力にかかっていると言っていい。
集中力が分散すると、全てが分散していく。
だから、最初の取り組みとして大事なのが、「意識的に集中しよう」と思うこと。
なぜ「意識的に」そうすることが大事かというと、勉強時間が伸びない場合というのは、どこか「受け身のメンタル」が染みついていることが多いからだ。
先ほどの漫画や映画の例と同じく、「集中させてもらう」ことが当たり前になっている。
だから、自ら集中しようと思ったり、集中すること自体を楽しもう、集中すれば楽しめるし前に進めるはずだ、という意識がない。
慣れを移行するということは「意識的になる」ことを意味する。
これまで通りを続けるなら当然勉強時間は4時間から変わらないわけで、
無意識というのはすでに4時間に慣れている状態だから、自然な行動を続けていれば、結局4時間に行き着く。
慣れを移行して勉強時間を増やすためには、意識的に何かを変化させようとすることが大事なんだけど、
そのために最初に意識すると良いのは「もう少し集中しよう」というものだ。
その意識を持つだけで、2〜3時間勉強量が伸びてもおかしくはない。
そうすれば、6〜7時間は勉強できるようになる。
もちろん、翌日になるとまた「4時間の自分」が顔を出すか、反動でバランスを取ろうとして「2時間でいいか」と思う自分が出てくる可能性はある。
そのことにも意識的になっておこう。
あ、気分的にそういう風になっているな
と客観的に自分のことを認識しておく。
で、もう一度翌日もその翌日も「集中」のことだけ考える。
集中してみよう、ということだけ考える。
そのときにスマホで余計な情報に触れない。
情報に触れることで意識がぶれて、また別のところに視点が移ってしまう。
そうすると、トレーニングができない。
トレーニングが上手にできない人は、集中力がない。
すぐにブレたり別のものに目がいき、結局は何も得られず何も変わらず知的好奇心が満たされるだけになってしまう。
知的好奇心を満たしたところで、マニアにはなるかもしれないけど現実はあまり変わらない。
「新しいことを学ぶ」より「同じことをトレーニングして本当にできるようになる」方がよっぽど力はつく。
今は集中力のトレーニングをしているわけだから、その期間は集中に集中すること。
そうすると、集中力が上がってくるから勉強時間は自然に増え、楽しくなり、楽しいからさらに増える。
そして、そういう状態を一旦作ることができたなら、その後は苦もなく勉強を続けられる。
その状態に慣れるようになってくる。
そうなれば、自然に勉強時間は伸びてくるし、勉強している時間も楽しくなってくるはずだ。
ぜひお試しあれ。
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