燃え尽き症候群を予防・改善する技術

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ブログ読者の方から「燃え尽き」についての質問をもらったので、この記事では「燃え尽き」について、その予防策、対応改善策について書いていく。

燃え尽き状態とは?


 

まず、「燃え尽き」とはどういう状態のことを言うのだろうか。

ウィキペディア情報によれば、「一定の生き方や関心に対して献身的に努力した人が期待した結果が得られなかった結果感じる徒労感または欲求不満」だと言われる。

この定義に縛られる必要はなく、自分が燃え尽きかどうかを厳密に細かくチェックする必要はない。

この記事では「なんとなくやる気が出ない」「最近、飽きた感があって情熱を注ぐことができなくなった」「まだ大丈夫だが、これから情熱を持って仕事を続けることができるかどうか不安」という人も対象にしているからだ。

つまり「若干燃え尽き感出てきたかなあ?」程度の人も対象にしているということ。

受験生や勉強に打ち込む大学生、起業家、サラリーマン、働く全ての人にとってそのような状況というのはリアルにあり得ると思う。

私たちの人生には「働く」ということや「成長する」ということは重要な要素だろう。

では、具体的にどうすれば燃え尽きを予防し、すでにそういった状態になっている人は、その状態を改善することができるのだろうか?

なぜ、燃え尽きるのか?


 

まず、先ほどの「燃え尽き」の定義にある通り、燃え尽きには「結果」というものが深く関わっている。

燃え尽きる人の特徴は、「結果を得るために頑張ってきた」ということだ。

先ほどの定義によれば、「期待した結果が得られなかった結果感じる徒労感や倦怠感」とあるが、

実際には、結果を得てしまうことで燃え尽きる人も多い。

「ああなったらいいなあ」という結果を割と簡単に手にできてしまった、という場合にも人は情熱を失い、何をモチベーションに活動を続けていけばいいのかわからなくなってしまうのだ。

ただ、どちらのケースにおいても言えることは、「結果を目指して頑張ってきた」ということである。

結果を「得られたか」「得られなかった」という違いはあるものの、結果を目指して頑張ってきたということには変わりはない。

当然、結果を目指して頑張ることは悪いことではない。

その過程で成長もするだろうし、結果を得ることは嬉しいことだ。

しかし、その結果として燃え尽きてしまったなら、その代償もまた大きいと言える。

結果だけを目指すと、結果を得た後に燃え尽きる


 

例えば、彼女をゲットするために頑張ってきた、という人は彼女をゲットした瞬間にモチベーションを失うだろう。(余談にはなるが、彼女をゲットすることが目的だった場合、彼女になった時点でその女性への愛情も薄れてしまう人も多い)

月収100万円を目指してきた人は、月収100万円に達したときにやる気を失い、最悪、その金額をゲットしたことに満足してしまってお客様に提供にするものの質が低くなってしまうこともあり得る。

大学合格を目指してきた人は、大学に合格したら満足して勉強しようという意欲を失うだろう。

就職することを目指してきた人は、就職したら意欲を失い、その後何十年と続いていく「仕事の時間」が退屈で仕方のないものになるはずだ。

そういった状況を改善する一つの方法としては考えられることに、

「次なる目標を定める」

という方法が思い浮かぶと思う。

月収100万円を目指し達成した人は、次は月収300万円を目指す。という方法だ。

つまりは、これから先もずっと、何かしらの目標を掲げ続けて、次へ次へとさらなる目標を掲げ続けるという生き方。

そうやって目標や願望を持つことは当然悪いことではない。

今が未来のために犠牲になる


 

ただ、目標や願望にだけ囚われた生き方は、疲れやすい。

いつも「今」が「未来」への手段になる。

いつも心はここにあらずで、今を楽しむ余裕も失っていく。

願望を実現し続ける生き方は一見良いように見えるが、実際には、自分の日々の状態は悪化していくことが多い。

心は荒みやすく、結果が得られないときの落胆も激しい。

いつも時間に追われ、心は不安で、毎日の満足度は低いものとなる。

そうなると心は鬱っぽくなっていき、燃え尽きの症状が出やすい状態となる。

そして、その結果一番悪い影響を受けるのは、身近な人たちだ。

自分が最も大切にすべき身近な人たちを犠牲にするような生き方になる。

そのような生き方をしている人の特徴は、身近な人が離れていく、ということにある。

身近でその人を支え続けてきたような人こそが、その人から離れていく。

なぜかというと、日々のストレスを家族にぶちまけたり、一緒に楽しい時間を過ごすことは減っていき、日々イライラしていて、愛情を持って人と接する余裕を失っていくからだ。

人を自分の目標達成の手段にしてしまう人


 

人を自分の目標を達成するための「手段」として見る人も出てくる。

「手段」にされた人は、自分が手段にされているということを無意識に感じ、離れていくことになる。

敏感で繊細な人ほど、その人の「在り方」を感じている。

そして、離れられることで、自分の目標から遠ざかっていくことになる。

今を無視し、今を手段とし、人を自分の目標を達成するための手段として見ることによって、長期的に見ればどんどん自分の目標からは離れていくことになる。

その結果、どんどん自分自身の心の平安を失っていき、

結局は燃え尽きたり、日々の状態の悪さに耐えられなくなってストップせざるを得ない状態になる。

そういう燃え尽き方もあるのだ。

燃え尽きないための具体的な技術


 

では、具体的にはどうしたらいいのだろうか?

目標を一切定めず、願望も持たずに生きていけばいいのだろうか?

これは個人的な主観にはなるが、それもまた違うのではないかと思っている。

目標や願望はあっていい。どんどん自分の願望を拡大させていくこと、自分の理想を実現させていくことは悪いことではない。

目標や願望を達成しつつも、それと同時に今の自分の状態も良い状態で保つこと。

そういう方法がある。

それは、日々の自分の成長それ自体に目を向ける方法だ。

「成長すること自体を楽しむ」。そこに主眼を置く。

外側の結果というのは、いつでも得られるわけではない。

例えば私は本を書いているが、いつだって売れるかどうかは分からない。売れる本もあれば売れない本もあるだろう。

恋愛だって、いつでも両思いになれるわけではない。合う人もいれば、合わない人もいる。

けれど、成長というのは外側の結果に関わらず得ることができる。

恋愛で失敗したとしても自分を知ることになるし、コミュニケーションスキルの向上にもつながるだろう。

これは、外側の結果を得るために何もしないということではなく、そこを目指しつつも、自分の成長それ自体に置く価値を大きくする、ということだ。

そこを大切にしていれば、最初に示した燃え尽きの定義である「期待した結果を得られなかった結果感じる徒労感や倦怠感」は感じにくくなる。

期待した結果を得られずとも、自分の成長は必ず得られるからだ。

そして、そうやって成長を続けていれば、いずれ結果につながっていく。結果が欲しいのであれば成長することが大事なのであって、成長することで結果に近づいていく。

そして、結果を得たとしても自分の成長を大事にしていることから、燃え尽きることもない。

私自身、そうやって考えながら生きてきたのだが、この考え方をより強く持つようになったのは、プロゲーマー梅原大吾さんの影響が大きい。

彼の著書にも同じようなことが繰り返し書かれているのでぜひ読んでみてもらいたい。

今この瞬間に生きる喜び


 

ただ、私は「成長」だけでなく、「今この瞬間に生きる喜び」についても触れたい。

成長することだけでなく、それをやっていること自体が楽しい、という感覚についてだ。

結局、それ自体が楽しいのであれば燃え尽きることはない。それ自体が楽しいのだから続けることができる。

もちろん、自分が好きなことをやっていて、それが楽しいというのであれば話は楽だ。

しかし、そうでない場合であっても今この瞬間を楽しむことはできる。

今この瞬間を大事にしようという意識、今この瞬間を感じようとすれば、自分の中にある楽しさが行動の中に流れ込んでいく感覚を得ることができる。

一度、今この瞬間に集中して、目の前のことに打ち込んでみてもらいたい。

すると、集中して今に生きようとしていなかったときに比べてそこに楽しさや満足を感じることができるはずだ。

すると結果的に、作業が進んでいたり、結果につながるものになっている。

「今この瞬間」を感じることによって、自分の状態も良くなっていく。

まとめ


 

まとめよう。

燃え尽きの状態になってきたなと感じたら、結果云々は頭に置きつつも、

自分の成長それ自体に目を向けること

今この瞬間に意識を向けること

この二点を意識してみてもらいたい。

燃え尽きというのは、意識が「結果」や「未来」に偏りすぎた結果生まれる状態だと言える。

結果が欲しいと思うことや、未来の理想をイメージすることが悪いことではない。

ただ、意識が自分のコントロールできないことに向きすぎていたり、「今ここ」にないことによって状態が悪くなり、それが身近な人にも影響を与えることによって、やる気や情熱が薄れていくことになる。

欲しい結果や理想の未来をイメージしつつも、

 

自分の成長それ自体を楽しむこと

今この瞬間に意識を向けること

 

を実践することで、燃え尽き状態を予防し、改善することができる。

 

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