「好きを仕事に」について本気出して対話してみた。

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読者から質問をいただく中で最も多いのが「やりたいことがわからない」というもの。

ここには、将来の進路をどうしていくか、これからどう生きていくかという生き方論も関わってくる。

かなり多くの人が自分は何に情熱を燃やせるのかわからず、どうすればいいのかと困っているようだった。

今回はそんな質問に対して「仕事とは何か」という視点から回答していきたい。

もちろん、ここに書かれたことが全てでもなければ完全なる答えでもないが、一つ見逃しがちな視点なのではないかと思い、キーボードを叩かせていただいた。

望むのは、この文章が少しでも悩める読者の思考をすっきりとさせて、少しでも前に進めること、ただそれだけだ。

この記事だけで解決はできないかもしれないが、ほんの少しでも読者の助けになればと思う。

では、始めよう。

 

 

<この対話はフィクションです>

 

 

「潤さん、結局ですね、やりたいこと見つからないんすよ」

 

「また、その質問か」

 

「いや、今日は徹底的に話したいと思ってんすよ。付き合ってくださいよ」

 

「やだよ、ジム行くんだから」

 

「えー頼みますよ」

「やだって」

 

「5時間だけ!」

 

「なげーよ!」

「じゃ、5分だけ!」

「絶対5分じゃ終わらんだろ」

 

「お願いしますよ〜〜〜〜〜潤さ〜〜〜ん」

 

「誰かに似てるわ。イケジムの。

じゃ、そこの焼き鳥屋に入ろう」

「おおおおお!いいっすね!おねがいしゃっす!」

 

焼き鳥屋へ。

 

「で?」

「とりま、ビールいいっすか?」

 

「…ああ」

「すませーん!ビールおねがいしゃーす!」

「で?」

 

「だからね、見つからないんすよ。やりたいこと。おれ、もっとやれる気がしてんすよ。でもね、ないからモヤモヤしてるんすよね。なんかねーかなっていつも考えてます」

 

「なるほどなあ」

「どうしたらいいと思います?」

「前書いたブログ読んだ?」

「あの稼ぐこととの関係のやつっすか?あれなら読みました」

「あそこに書いたんだけどさあ、まあお金のことを考えないのであれば、やりたいことって実は結構あるんじゃないか?」

「そうすねえ…おれ、みんなと遊ぶのが好きなんで、実際それができてたらいいような気もします」

「でも、それじゃお金が入って来ないから持続できねーだろ?」

「そうなんすよ。だから、バイトしてるんですけど」

 

「まあ、そうなるわな。だから、そこなんだよ。結局。好きなこととお金の関係。好きなことと仕事の関係。そこになってくるわけ

 

「なるほどです」

「お前、やけに真面目になったな」

「いや、聞くときは聞くんすよ!おれ」

「そうなの。で、ブログに書いたけど、お金をもらうってことは何かしらの価値を提供するってことなわけよ。

で、じゃあ、価値って何なの?って話になるんだけど、それって多分、あれなんだよ。まあそこ話し出すと長くなるから今日は話さないけど…」

「5時間あるから大丈夫っすよ!」

 

「ねーよ、5時間も!」

「まじっすか!しょんぼりです!」

 

「でな、こっからなんだけど、思うに、好きなことを仕事にするっていうのは、自分が好きなことを他人が喜んでくれる形に変換することだと思うわけよ

「変換っすか?」

「ああ。で、その変換それ自体を好きになれるかってことが大事なんだよね。

難しいか?」

 

「超ハイレベっすね」

 

「まじか。えっとな、別な言い方をするとだな、仕事っていうものそのものを好きになれるかってことなんだよ」

「まだわからねっす」

「さっきも言った通り、仕事っていうのは他者との関係で成り立つわけ。他者がいなけりゃ仕事なんてない。その関係性こそが仕事の根本なんだ。これは分かるか?」

「わかるっす」

「てことは、仕事を好きになるってことは、他者との関係性を好きになるってことなわけだ」

 

「ギリいけます」

 

「じゃあよ、自分のことしか考えていない人って、他者と関係性を構築できるか?しようと思えるか?」

「思えないです。無視です」

「だよな?

てことは、そこに仕事は発生しないわけだ。他者との関係性が発生しないんだから。仕事が発生しないということは、お金だって入ってこない。

たとえ好きなことがあったとしても、それを他者を喜ばす形に変換すること、つまりは仕事というものそのものが好きでないならば、そこにお金は発生させられない。

 

他人に興味のない人は、好きなことを仕事にできないしお金も入って来ようがないってことなんだよ 」

 

「要は、どうしたらいいんですか?」

 

「もっと人に関心を持てってことだ。

好きなこと、やりたいことを「仕事」にしたいならな。

そういう状態になれるかってことだ。

人を喜ばせることを好きになれるかなんだよ」

 

「それはちょっとしんどいです」

 

「だろうな。

だから、好きなことがあったとしても仕事にはならない。

そして、それが悪いということじゃない。

仕事にはならない。

ただそれだけのことだ。

好きなことを仕事にできている人は例外なく、他人が喜んでくれる形に変換する能力があり、そこに喜びを感じられている。

他人を喜ばすことと自分を喜ばすことの両立ができているんだ。

それは、他者視点を持っているということであり、自分というものから離れた視点を持つことができているということ。

もっと言えば、与えることが好きだということだ」

「うーむ」

「結局、やりたいことと仕事やお金の関係の話で行き着くのは、

仕事というものそのものを好きになれるか?

 

ってことなんだよ。

仕事そのものが嫌いなら、たとえやりたいことがあったとしても、そのやりたいことを仕事にするのは難しい。

やりたいことで悩んでいる人は、もう少し「仕事」というものと向き合ってみると良いんだ。

もしかすると、仕事というものそのものに対する理解が、自分を悩ませている原因かもしれないからな。

 

ここから男性女性論にいくこともできるんだが、今日はもういいだろう。

 

とりあえず、焼き鳥を食おう。

すません!焼き鳥30本ください」

「30本は、多くないっすか!?」

「今トレーニング中だからな」

 

 

30分後。

 

「…おい」

「なんすか?」

 

「これ、食っていいぞ」

 

「え!やっぱ多かったんじゃないすか!!」

 

「違う…そんなわけねえだろう。

なめてんのか。

これは…あれだ……だ。」

 

「食えなかっただけっしょ!!!」

 

「違う!解釈の質が低すぎる!

これは、純粋なるギブ、だ。」

 

「バレバレっすよ!腹パンパンなだけでしょ!」

 

「るせえ!」

 

 

 

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