気分が下がる、テンションが下がる、というのは結局のところ、
メンタル的な面から見れば、「今、気分が下がるような思考にアクセスしている」ということになる。
ポイントは、「今」であること。
よく心理学では過去がどうこうとか親がどうこうということが言われるよね。
ただ、結局大事なのは「今何を考えているのか?」という、今の思考なんだ。
当然、脳の記憶のデータの中には過去の出来事や過去の感情、過去の感情があって、そこにアクセスしやすいということはあるわけなんだけど、
結局は「今」何を考えるか、どう捉えるかによって気分は変わってくる。
実は、今の感情に過去は関係ないということが分かってる。
実際、過去に嫌なことがあったからといって、ずっと気分が悪いわけじゃない。
気分が良いときだってあるはずで、何かに夢中になっているときとか、誰かといるときとか、色々と気分が上がるときってあるよね。
極論だけど、過去が自分の気分を決めるのなら、ず〜〜と気分悪いはず。笑。
もっと言えば、過去が人生を決めるなら、例えば親に愛されなかった人はみ〜んなネガティブなはず。
でも、そんなことはない。
前向きに生きている人もいれば、あれのおかげで、と考える人もいる。
さっきの例で言うと、夢中になっているとき、誰かといるときは、過去のことを考えていない。意識も思考も向けていない。
だから、気分は下がらない。
逆に、一人になって「あえて」過去に意識を向けることで、気分は下がってしまうんだね。
つまり結局は、「そのとき何に意識を注いでいるのか」が気分を決めるわけなんだ。
大事なことは、過去→今とダイレクトに影響を与えているわけではない、ということ。
そこには「そのとき自分が何を考えるか。どう捉えるか。何に意識を注ぐか」という、自分の思考が間に挟まってる。
だから、自分の思考や意識を前向きな部分に注ぐ力を身につければ、過去は関係なく気分は上げられるんだよね。
ただ、人間は過去のデータをもとに生きているのも事実だから、どうしてもそこに引っ張られてしまう、ということはある。
それは脳の構造上も仕方のないこと。
ある意味それは、【脳のせい】なわけだ。
そういうときに大事なのは、とにかく気分の上がるような物の見方に触れること。
自分の感覚ではたどり着けないような感覚に、他者を通じてアクセスすることが有効になる。
例えば、ジムの中ではよく映画とか漫画の例を出して話したりするんだけど、
それがなぜ有効なのかというと、今の自分ではたどり着けない感覚にアクセスができるから。
ジムの中では、【最高の自己概念】にアクセスできるようなストーリーやセリフを紹介しているんだけど、
そこに触れるだけで「あ、そういう視点があるのか」「そういう見方があるのか」と感じられる。
すると、自分の現実においても「こう考えればいい」「こういう風にも見れるぞ」と考えやすくなるんだね。
さっきも書いた通り、人はどうしても過去のデータにもとづいた物の見方を採用してしまう。
それは、脳の構造上仕方がないこと。
だけど、そのままだと、「過去が自分の人生を決める」みたいな、人生がうまくいかない世界観で生きていくことになっちゃう。
そうなると、無力感を感じ、うまくいかないとか寂しいと「過去のあれのせい」と無意識に考えることによって、また「過去のことを考えてしまう」わけなんだ。
過去のせいにすると、過去のことを考える物理的な時間が長くなる。
結果、余計に気分が悪くなるという悪循環にハマってしまう。
そうならないためには、過去のデータでいっぱいになった自分の頭ではアクセスしにくくなっている(本当はアクセスできる)意識や捉え方、解釈に、【仲間であり味方である他者】の感覚を頼りにアクセスしていけばいい。
自分の過去とは無縁の人の意識や解釈に触れることで、己の過去から離れた感覚を感じることができる。
「今の気分に過去は関係ない」と考えている人の方が気分が良く、前向きで、結果的に人生もうまくいくようになる。
ただ、こう書いても、これまで過去に意識を向ける時間が長かった場合には、いきなり切り替えることは難しい。むしろ、「過去は関係ある!」と、なぜか強く主張したい自分が出てくる場合もある。
「過去は関係ある!」と主張したい自分。
よく考えてみれば、おかしなことだよね。笑。
関係ないという主張の方がプラスのニュースで、プラスの話なはず。
関係ないんだったら、これからいくらでもうまくいく、ということなわけだから。
自分の人生が良くなることだけを考えるなら、過去は関係ない方が良いはずなんだ。
ただ、「過去は関係ある!と主張したくなる自分が出てくるというのは、過去の出来事が「アイデンティティ化」するところまで進んでいるということ。
そうなると、過去は関係ないという意見が「己のアイデンティティの喪失」くらいの感覚になってしまうんだよね。
だからこそ、アイデンティティを失わないために「関係ある!」と主張したくなる。
ただ、そうなればなるほど、過去の感覚にアクセスすることが増え、人生がうまくいかないと感じることが増える。
ここでも、悪循環が起こってしまうわけなんだ。
その場合は、まずはそんな自分に「気づく」ところから始めていく。
今の自分の状態に気づく。
気づけば、手放していけるし、対処ができ、新しい選択もできるようになる。
そして、あとは「トレーニング」。
新しい意識の向け方や、新しい解釈、新しい自己概念にアクセスすることを繰り返すことによって、脳に新しいネットワークを作っていく。
すると、だんだんと良い気分になるのが上手になってくる。
良い気分になる物の捉え方、フォーカスができるようになってくるんだね。
そうなったとき「あ、やっぱり過去は関係なかった」と分かる。
いや、正確に言うと、過去に対して新しい捉え方ができるようになり、過去が前向きな影響を与えてくれたりするようになってくる。
「あのおかげで」と感じられるようになるんだね。
そうなれば、過去から解放されるどころか、自分の人生を受け入れ愛し、過去を力に変えることができるようになります( ̄▽ ̄)
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