こんな質問をいただいた。
さて、今日は「期待されてプレッシャーがボンバー」ということで、そういうときにどうすればいいか考えていこう。
特にスポーツにおいて「他者の期待」というのは大きなテーマだ。
正直な話、サッカーW杯のときは、日本代表にめちゃくちゃ期待した。イケジュン自身。
どうにか結果を出して欲しいと思ったし、ベスト16に行けた時は本当に嬉しかったし、
期待するなと言われても、サッカーが好きだからどうしたって期待をしてしまう、というのが正直なところだ。
現在は、ヴィッセル神戸にどうしても期待をしてしまう。
ある意味、期待の大きさというのは「好きである度合いの高さ」「応援している度合いの高さ」でもある。
好きだからこそ、応援しているからこそ、期待し、一緒に失望し、感情を分かち合うわけだね。
ただ、もちろん、期待というのは選手自身が意識してしまうとプレッシャーになる。
例えば、野球なんてプレッシャーの鬼だ。
バッターとピッチャー。
バッターに関して言えば、満塁で自分の打席に回ってきた日にゃ、とんでもないことになる。
当然チームは期待するし、お母さんも「マサル!!!」と思う。
ピッチャーに関して言えば、一人でチームを勝たせることもあれば、自分が崩れるだけでゲームが崩れることになる。
ここで他者に「期待しないでくれ」というのは、難しい。
かつて、陸上世界王者ウサイン・ボルトが、日本の桐生選手について語ったコメントで、
「あまり桐生にプレッシャーをかけないでくれ。桐生、お前は自分のために走るんだ」
という言葉を残している。
これは、それだけスポーツにおける他者の期待という重圧の大きさと苦しさを表しているわけだけど、
こういう言葉を言ったからといって、他者が期待してくれなくなるわけじゃない。
阪神タイガースが好きなおじさんたちは、毎日阪神の試合を楽しみに生きていて、勝つことを期待している。
負けたら仲間たちと生ビールを飲みながら、
「ダメやのう、矢野はあ!監督交代じゃあ!」
「ほんまやで!」
「いや、まだ早いわ!もう少し様子見ようや。枝豆食べようや!」
と言い合うのが楽しいわけで、
そういう人がいるから、スポーツは仕事として成り立っているわけだよね。
そういうやり取りをやめてくださいというのは不可能だし、やめさせる必要もない。
他者がどうするかは、コントロールできない。
だから、状況はそのままで、他者はそのままで、自分にできることは何なのか?を考えていかないといけない。
これが、ジムトレの基本的な考え方でもある。
さて、これは理屈上という話になってしまうけど、
実際のところ、他者の期待があろうがなかろうが、自分にできることというのは、今まで自分がやってきたことだけ。だよね。
できないものはできないし、できることはできる。
期待に応えようと奮起したところで、今までできなかったことが急にできるようになるということはなかなか起こらない。
特にスポーツに関して言うと、技術が大事。
優れた技術とは練習の賜物であり、一朝一夕で何かが起こるようなものでもない。
だから、今この瞬間に集中して、自分がやってきたことを出す。
それが最も期待に応える行為になっているし、期待に応える結果につながる行動になっているわけだよね。
そこに気づくことが大事で、期待に応えたいなら、
今この瞬間に集中すること
が大事。
というか、それさえできればいい。
それができていて、それでも負けた、それでもうまくいかなかったなら、
これからまた練習していけばいい。
とにかく、自分が自分のパフォーマンスを発揮することしか自分にはできないわけだから、それさえできればいい。
一旦、期待や、色んな思いは置いておいて、今この瞬間に集中する力。
雑念に左右されず、自分ができることに意識を集中させる力。
今に生きたときに最も力が発揮できるわけで、最も力が発揮できているということは、最も期待に応えられる可能性が高いということになる。
逆に、期待に応えようとガムシャラになる方が、期待に応えられなかったりするんだよね。
最近で言えば、こんなケースがある。
自分はKー1が好きなんだけど、最近人気の選手で「皇治」という選手がいる。
彼は最近人気だから、みんなの期待に応えようとした。絶対にKOで倒す!と。
でも、その結果、ガムシャラになってしまった。
これが実際の映像。
レジェンド魔裟斗選手もコメントで「もっと落ち着くように」というようなコメントもしているんだけど、
結果的に判定勝ちだったものの、内容的には物足りず。
皇治選手も試合後のコメントで「全然練習してきたことが出せなかった」と言っているんだよね。
つまり、期待に応えようとガムシャラになったところで、期待には応えられないということ。
大事なのは、青い炎のように熱を内に秘め、様々な人への感謝があるからこそ、喜ばせたいからこそ、冷静に目の前の「今」に集中すること。
もちろん、それが簡単なことだと言うつもりは全くなくて、
その意識のトレーニングを「日頃から積み重ねていくこと」が、プレッシャーがボンバーするときのための準備になっているんだよね。
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