【認知的再評価】ネガティブ感情を消す根本的&科学的な方法

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「嫌なことがあった。でも、それをどう捉えるかは自分で選べる。」

そう聞くと、「そんな簡単に切り替えられたら苦労しないよ」と思うかもしれません。

 

わかります。

 

実際、ただ「ポジティブに考えよう」と言われても、うまくいかないことが多いです。

ただ、「考え方を変えることで、感情そのものを変える」という心理的スキルは、科学的にも効果が実証されている方法です。

 

このスキルを「認知的再評価(Cognitive Reappraisal)」と呼びます。

 

近年、この認知的再評価に関する研究は非常に進んでおり、「感情調整の中心的スキル」として心理学・神経科学の両面から注目を集めています。

 

認知的再評価とは何か


 

簡単に言うと、「起きた出来事に対する解釈(=認知)を変えることで、感情の反応を変えること」です。

 

たとえば、仕事でミスをしたときに、

  • 「最悪だ、自分はダメだ」と考えるか、
  • 「これは次にうまくやるための練習だった」と考えるか。

この違いが、あなたの感情を大きく変えます。

 

前者は自己否定的な感情を増やし、後者は前向きな感情と行動エネルギーを取り戻します。

 

出来事そのものは同じでも、**「意味づけ」**を変えることで感情が変わる。これが認知的再評価です。

 

【最新研究】感情は「意図的にコントロールできる」


 

多くの人が「感情は勝手に湧くもの」「自分ではどうにもできない」と思っています。

 

しかし、最新の心理学研究では、「感情はある程度、意図的に調整できる」ことが明らかになっています。

 

2024年のメタ分析(Nguyen et al., Emotion, 2024)では、

「自分の感情は変えられる」と信じている人ほど、実際に認知的再評価を使いやすく、ネガティブ感情も少ないという結果が示されました。

 

つまり、「感情は変えられるものだ」と思っているだけで、すでに感情のコントロール力が上がるんですね。

 

逆に、「感情は変えられない」と思っていると、再評価を試みることすら難しくなる。

まずはここを理解しておくことが重要です。

 

「抑える」より「捉え直す」


 

感情調整にはいくつかの方法があります。

その中で代表的なのが「抑制(Suppression)」と「再評価(Reappraisal)」。

 

  • 抑制:怒りや悲しみを表に出さないように我慢する
  • 再評価:怒りや悲しみを感じた原因を別の視点から見直す

 

表面的にはどちらも「感情を落ち着ける」方法のように見えます。

 

しかし、研究によると、抑制はストレスホルモンを高め、再評価は逆にストレス反応を下げることがわかっています(Gross, 1998; Buhle et al., NeuroImage, 2014)。

 

感情を「押さえつける」よりも、「意味を変える」。

 

この違いが、長期的なメンタルの健康に大きな差を生みます。

 

脳科学から見た「認知的再評価」の凄さ


48件の脳画像研究をまとめたメタ分析(Buhle et al., 2014)によると、

認知的再評価を使うとき、脳では次のような変化が起きています。

 

  • 前頭前野(Prefrontal Cortex):認知的制御や思考のコントロールに関与する領域が活性化
  • 扁桃体(Amygdala):恐怖・怒り・不安などの情動反応に関わる領域の活動が低下

 

つまり、「感情を感じながらも、それを整理しなおす」際に、脳の“理性的な部分”が“感情の部分”を穏やかに制御しているのです。

 

これはまさに、「メタ認知(自分の認知を一歩引いて見る力)」の神経的基盤とも言えます。

 

認知的再評価が「レジリエンス」を高める


 

最新のメタ分析(Zhang et al., Personality and Individual Differences, 2024)では、

「再評価をよく使う人ほど、レジリエンス(逆境からの回復力)が高い」ことが示されました。

 

つまり、再評価を使う人は「失敗や困難から立ち直る力」が強いということです。

 

たとえば、仕事でうまくいかなかったときに、

  • 「この経験を通して、次のステージで必要なことがわかった」
  • 「この失敗は、今の自分の限界を教えてくれた」

と再評価できる人は、感情を整えつつ行動を続けられる。

 

それが、人生全体の「回復力」につながっていくのです。

 

認知的再評価力は「考える力」と関係している


 

2025年の研究(Martinez et al., Cognitive, Affective & Behavioral Neuroscience, 2025)では、

再評価の上手さは「実行機能(Executive Function)」――つまり“頭の使い方”と関係していると報告されています。

 

特に、

  • 抑制力(感情に流されず、一瞬立ち止まる力)
  • 作業記憶(一時的に情報を保持し、整理する力)
  • 認知的柔軟性(視点を切り替える力)

この3つが再評価の土台になります。

 

要するに、「冷静に考え直す」には一定の“脳の筋力”が必要だということです。

 

だからこそ、再評価は練習すれば鍛えられる。

 

メンタルトレーニングとして取り入れる価値が高いスキルです。

 

【ケーススタディ】落ち込みから立ち直る「再評価」の使い方


 

ここで、実際のケースを見てみましょう。

 

ケース:プロジェクトの失敗で自信をなくしたAさん

Aさんは30代の会社員。

半年かけたプロジェクトが上司に否定され、「自分の努力は無駄だった」と強く落ち込みました。

感情は「悲しみ」「無力感」「恥ずかしさ」。

家でも仕事のことが頭から離れず、眠れない日が続きました。

 

ステップ① 感情を言語化する

まず大切なのは、感情をそのまま受け止めて言葉にすることです。

「悔しい」「情けない」「誰にも見られたくない」

このように言語化することで、脳は“感情を整理しはじめる”ことがわかっています。

 

ステップ② 「この出来事の別の意味」を探す

次に、再評価のステップです。

Aさんは、次のように自分に問いかけました。

「この経験が、長期的に見て自分にどんな意味を持つだろう?」
「もし同じ経験をした友人がいたら、なんと声をかけるだろう?」

このとき、Aさんはこう気づきました。

「上司の指摘は確かに厳しい。でも、もし今のうちに欠点を指摘してもらえなければ、次はもっと大きな失敗をしていたかもしれない。」

 

ステップ③ 「成長の文脈」で再構成する

Aさんは、「否定された出来事」を「自分を成長させるきっかけ」と再定義しました。

その瞬間、少しだけ心が軽くなったと言います。

このように、再評価は「現実逃避」ではなく、「現実を別の角度から理解する」技術。

現実を否定せず、意味を変えることができるのです。

 

感情と「気分」は違う


 

2025年の研究(Tanaka et al., Current Psychology, 2025)では、

「認知的再評価は“感情(emotion)”には有効だが、“気分(mood)”には効果が薄い」と報告されています。

 

つまり、明確な出来事に対して湧いた感情には再評価が効果的ですが、

「なんとなく落ち込む」「やる気が出ない」といった漠然とした気分には効きにくいということです。

 

なぜなら、再評価は「対象(何に対して感じているのか)」があるときにこそ働く戦略だからです。

 

気分にアプローチしたい場合は、運動や行動活性化など「身体的アプローチ」を組み合わせるのが効果的です。

 

うまくいかないときの落とし穴


 

「再評価を試しても、気持ちが変わらない」

そう感じる人もいます。

 

これは自然なことです。いくつかの理由が考えられます。

 

  1. 感情が強すぎるとき
    再評価よりもまず「時間を置く」「呼吸を整える」などで落ち着くことが必要です。
  2. 思考がぐるぐるしているとき
    「なぜ」「どうして」ではなく、「どうすれば」に意識を向けると効果的です。
  3. 自己否定的な信念が根強いとき
    「自分がダメだから」と考えてしまう癖が強い場合、セルフコンパッション(自己への思いやり)を組み合わせると再評価が機能しやすくなります。

 

そういう場合は、とにかく体を動かす、ゆっくり睡眠をとる、人と会話する、好きなことに没頭する、といった対策が有効です。

その後に認知的再評価に取り組むと、効果が出やすくなります。

 

「感情を変える力」は練習で育つ


 

認知的再評価は、生まれつきの才能ではなく、「練習によって上達するスキル」です。

 

脳科学的にも、再評価を繰り返すことで前頭前野と扁桃体の連携が強化されることが報告されています。

 

つまり、使えば使うほど「感情をうまく扱える脳」になっていくのです。

 

最初はうまくできなくても大丈夫。

 

「考えを変える練習」を日々少しずつ積み重ねることで、確実に変化は起こります。

 

感情を整える第一歩は「考え方の練習」から


 

  • 再評価とは、出来事の「意味づけ」を変えることで感情を変える方法。
  • 抑制よりも適応的で、ストレスを軽減し、レジリエンスを高める。
  • 感情には効果的だが、漠然とした気分には他の手法と併用が必要。
  • 練習すれば鍛えられる「メンタルスキル」である。

 

あなたの感情は、あなたの考え方次第で変わります。

再評価とは、心の中に「もう一人の自分(メタ認知的自分)」を育てること。

感情に巻き込まれず、意味を見直せる人ほど、人生を楽しく前向きに生きられるので、ぜひ一緒に練習していきましょう!

 

 

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