「きっとこういう風に思われているに違いない…」。
今日は、そんな風に考える癖について書いていこう。
状態が良いか悪いかは、頭の中でどういう会話が行われているか、どんなことを考えているかの影響を受けるもので、
以前にも書いたことがあるんだけど、頭の中の声の中に「悪く思われているんじゃないか」というものが出てくることがある。
「他人に悪く思われたんじゃないか」
それをすごく考えてしまうことを俗に「他人の目を気にしている」という風に言われるわけだけど、
大体、状態が悪くなっているときというのはそういう思考が自分の中にあるときだったりするんだね。
例えば、失敗したときに、失敗そのものに落ち込んでいるというよりも、
「失敗してダサいと思われたんじゃないか」「評価が下がったんじゃないか」「ダメなやつだと思われたんじゃないか」と考える。
そこで落ち込んでしまうことがある。
大事なのでもう一度書くと、
失敗そのものに落ち込んでいるのではなく、
失敗して人からの評価が下がったと「考える」ことで落ち込んでいる。
もしそうなっている場合は、まずはその仕組み、「そうなっている」ことに気づくこと、今の自分の状態や現在の姿を知ることが大事なんだね。
失敗に落ち込んでいるのか、ダサいと思われること、ダメなやつだと「思われること」に落ち込んでいるのか。
後者の方が割合が大きいというケースも意外に多いと思う。
例えばこういうケースについて考えてみよう。
eスポーツ日本代表を目指す男
ある男に登場してもらうんだけど、
彼は、自分の願望が実現すると確信している。
例えば、サッカーゲームeスポーツの日本代表になろうと思っているとするよね。
つまり、日本代表になれると思っているということ。
ただ、当然、現状はまだまだ日本代表レベルじゃなくて、というか素人に近いとするね。
彼は現在、様々な試行錯誤をしながら強くなっていっているプロセスの中にいる。
で、あるとき、
「こういうプレーをしたらどうなるんだろう?確かめてみたい」「この選手をこのポジションに起用したらどうなるんだろう?」
と思って、自分の中に生まれた仮説を試すことにした。
試しの機会は、オンライン。
つまり、ネットでつながった実物の人間と対戦することにする。
結果は、ボロ負け。
なんと、0ー7で負けてしまい、試合中、相手からは挑発的な行為を繰り返され、「へたっぴだなあ〜」扱いをされたとする。
さて、このとき彼は落ち込むか?
当然、嫌な気持ちにはなるだろうし、負けること自体は願望通りではないから、いきなりポジティブな気持ちがパッと生まれるわけじゃないかもしれない。
挑発的な行為を直視して、その現実を目の前にしたら、人の嫌な部分を見ることになって気分は下がるかもしれない。
ただ、「仮説が違った。これだとうまくいかないんだな」という捉え方はできるし、彼自身はそれがうまくいくプロセスの中で起こっていることだと理解しているから、
0−7という結果にそれほど落ち込むことはない。
彼は他人からどう思われるかで自分の評価を決めているわけでもないから、0ー7という結果になって「相手に弱いと思われた」ことも気にしないでいられる。
ただ、「失敗してダサいと思われたんじゃないか」という恐れを抱くケースというのは、
0−7になって「弱いと思われた」「挑発された」ことに過剰に反応してしまう。
自分が強くなる一歩だったんだけど、そこよりも「相手にどう思われるか」ばかりを気にしてしまうんだよね。
だから、失敗ができない。
失敗そのものよりも、失敗してダサいと思われることを恐れると、人は途端に失敗ができなくなる。
今回のケースで言えば、
「現在絶対に強いとされている戦術やプレー、選手起用しかできない」
ということ。
すると、長期的に見るとどうなるかというと、仮説検証のプロセスを辿ることができないから、
自分なりのプレーのスタイルも確立されず、人の真似だったり、世間的に強いとされる選手起用しかできず、自分の独自性が生まれなくなっていく。
単純に言えば、強くなれない。
仮説検証のプロセスには失敗がつきもの。
うまくいかないことも経験しながら、うまくいく方法にたどり着く。
様々なコントラストを経験しながら、自分の好み、自分のスタイルにたどり着く。
そのプロセスをたどれない、ということになるんだね。
すると、皮肉なことに、
「弱いと思われたくないからやってきたこと」が最大の原因となって「弱いと思われる現状にとどまる」ことになってしまうんだ。
失敗してダサいと思われることを恐れるとは、
他人の評価で自己評価を決定する
場合に、無意識にやっていること。
その無意識が連鎖し、無意識に仮説検証のプロセスが辿れなくなる。
結果、無意識レベルで強くなれない、願望を実現できない方向に進んでいることになり、無意識レベルで人生がうまくいかない選択をしてしまうわけなんだ。
まずはそういう構造に「気づく」ことが大事。
無意識に意識的になることがまずは大事。
彼のメンタルが安定しているのは、
彼自身が心の中で持っている前提が高いから
であり、他人がどう思うか以上に自分がどう考えているか、自分がどう捉えているか、自分が何を信じているかを優先できる、
他人の思考にフォーカスするのではなく、自分が確信していることにフォーカスできるメンタリティだから
なんだよね。
そういうメンタリティを養っていけば、様々な場面で効果が出てくる。
例えば、職場での人間関係の心の負担が減る。
イライラしたり落ち込んだりすることがなくなっていく。
上司や同僚に嫌な人がたとえいたとしても状態がブレなくなるし、
だんだんと良い人ばかりが周りにいるようになっていく。
恋愛でも、卑屈になったり弱気になって自分でうまくいかなくすることは当然なくなって、もっと恋愛を純粋に楽しんで、最愛のパートナーもできる。
仕事でも、いつも不安を抱きながらしんどさを感じながらやるのではなくて、安心感や強い自信と確信を抱きながら取り組むことができる。
他人評価ではなく自分の確信を優先できること
他人の思考にフォーカスすることではなく、自分の確信にフォーカスすること
それができるようになるということが、想像以上に大事なことなんだね。
12月のジムトレはそこのところも一つのテーマになってくるんで、興味ある方はどうぞ。
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