今日の記事の動画版です。
今日は「劣等感」をテーマに書いていきます。
劣等感について本気で取り扱っていくので、ぜひ最後まで読んでみてください。
例えば、優れた人や結果を出している人を見ると、自分が小さくなったような感覚になったり、
自信がなくなる感覚を感じることってあるかもしれません。
今回の記事では劣等感の仕組みや解決策について、がっつりと解説していきます。
記事は少し長くなるかもしれませんが、読んでいただくことで、
劣等感のメカニズムや解決策、具体的な行動まで、しっかりと理解できると思います。
例えば、「本を読んでみた」「心理系の動画を見たことはあるけど、なかなか改善が見られない」と感じている方や、
「理解はできるが、現実的な変化、つまり感情や感じ方の変化には至っていない」という方にも役立つ内容になっています。
この記事を通じて理解が深まると、「そういうことだったのか」と腑に落ちたり、日常生活で意識すべき具体的なポイントがわかってくるはずです。
そうなれば、実際に劣等感の改善を感じることができると思います。
今日は主に10個の重要なポイントについてお話しします。
全てが非常に大切な内容なので、じっくり解説していきます。
劣等感の根本原因は【縦の意識】
まず最初に、「縦の意識」と「横の意識」という概念から説明します。
基本的に、比較による劣等感や優越感は、「縦の意識」が強くなったときに感じやすいものです。
優越感も劣等感の裏返しであり、これらの感覚が強くなるときには、「縦の意識」が非常に強くなっています。
「縦の意識」とは、「誰が上で誰が下か」を決めるような思考のことです。
対になる概念として「横の意識」があり、こちらは上下関係ではなく、
「人にはそれぞれの好みややりたいことがあり、それぞれに道がある」という考え方です。
どの道を選ぶかは好みの問題であり、何が上で何が下ということではない、という世界観を「横の意識」と呼びます。
簡単に言えば、「縦の意識」を緩め、「横の意識」が強くなってくると、劣等感や優越感という感覚が薄れていきます。
ただ、僕たちは学校生活の中で「縦の意識」が非常に強くなりやすい傾向があります。
特に偏差値などがその典型的な例です。
学校の成績によって数値が出て、順位がつくと、
勉強ができる人が上で、できない人が下という感覚が無意識のうちに身についてしまうことがあります。
また、運動ができるかどうかなど、画一的な価値基準によって自分の価値が決まるような感覚を、学校時代に感じることもあります。
そうなると、「横の意識」よりも「縦の意識」が強くなりやすくなります。
縦の意識の例としては、成績、学歴、結果、何かができるかどうか、収入、社会的地位などが挙げられます。
この縦の意識が非常に強いとき、人は優越感と劣等感の間を行ったり来たりすることになります。
ある人との関係では優越感を感じ、別の人との関係では劣等感を感じるというように、
どちらかの感覚で生きていくことになるのです。
この【縦の意識】こそが劣等感が生まれる根本的な原因の一つです。
まずは、この縦の意識に気づくことが非常に重要です。
こういった記事を読んでいただく目的の一つは、言語化を通して自分の状態を認識できるようになることです。
これは「メタ認知」とも呼ばれ、自分の状態に気づいているという状態を作ることが大切です。
たとえば、「今、自分は縦の意識が活性化していて、上下を決めるような感覚になっている。
そのために、自分が下だと感じ、劣等感を抱いているのだ」と認識できるようになります。
仮に他者を上回ったとしても、それは優越感に過ぎません。
優越感には別の課題があり、たとえば他人を馬鹿にしたり、下に見たりすることが意識の中で活性化します。
すると、人間関係において課題が出たり、人をコントロールしたくなったりするのです。
優越感は優越感で、人間関係やコミュニケーション上の問題を生みます。
たとえば、縦の意識が強く、かつ能力が非常に高くて、優越感を感じられる状況が続いている人がいたとしましょう。
そうなったときに、仕事上で、例えば部下ができたとか、自分よりも能力が低い人が近くにいると、
今風の言葉で言えば、パワハラ的な行動になってしまったりすることがあります。
優越感には優越感の課題がある、ということを知っていただければ、縦の意識に気づくことがより簡単になると思います。
さらに、縦の意識の問題として、たとえ優越感を感じる状況が続いていても、
いつ劣等感を感じるかという恐怖や不安を感じ続けることになります。
たとえ人よりも上に立ち、結果を出すことができたとしても、心の奥底では「いつ自分が下になるんだろうか」という不安が生まれ、
それがストレスや他人に対するイライラの原因になるんですね。
また、他人の成功を心から祝福できなくなることもあります。
その結果、縦の意識に基づいた世界観では、精神的に苦しくなり、パフォーマンスが低下したり、人間関係で問題が生じたりします。
そこで「横の意識」という感覚が非常に大切になってきます。
この意識については先ほどお話しましたが、「好み」という感覚が基盤になります。
例えば、職業を選ぶとき、その人の強みや好きなこと、行動に基づいて選ぶことが多いでしょう。
好き嫌いという「好み」で職業を選ぶことはよくあります。
選択が自分のやりたいことや価値観に合っている場合、内発的なモチベーションを感じられ、より力を発揮できることが多いのです。
その結果、力を発揮し続けることで社会的地位が上がることもあります。
イケジュンが意識を縦から横に転換したときの話
例えば、僕の例で言うと、僕が大学を選んだとき、まだ高校生でしたが、縦の意識が強い状態でした。
そのため、学部選びの際に「法学部」という選択肢が生まれました。
僕は文系でしたが、当時の感覚では「法学部」は縦の意識で見れば上位に属すると認識していたんですね。
そこから僕は「横の意識」を強化していくことになります。
つまり、上下ではなく好きか嫌いか。好みなのかどうかという基準で進路を選ぶようになりました。
好みで得られるのは、上下で考えず、横の意識で考えることができているからです。
横の意識とは?
ここで「横の意識」についても深めていきたいと思うのですが、
例えば、親にとって子供というのは、変えることのできない唯一無二の存在です。
代替不可能で、その子であること自体に価値があります。
そこに上下はありません。
だからこそ、赤ちゃんのときには何もできなくても、親が大変な思いをすることがあっても、何かができるかどうかで価値を決めているわけではなく、
ただその子であること自体に価値が生まれています。
これは自分だけでなく、他の人にも同じことが言えます。
そこに価値の優劣があるかというと、ありません。
これが「横の意識」の感覚です。
何かができるかできないかと自分の価値は、本来は関係がなく、分離されたものなのです。
もちろん、これからお話しするように、社会で生きていく上では、そこに金銭的な価値などが絡んでくることは理解していますが、
まず大前提として、「横の意識」を持つことが非常に大切です。
その上で、社会に対応していくことになります。
【能力&結果】と【自分の価値】を分離する
次に「能力&結果と自分の価値との分離」について解説します。
自分の価値との分離が理解できてくると、縦の意識が緩和されます。
それはつまり、劣等感を感じにくくなってくるということです。
ここで大事になるのは、自分の価値と分離した上で社会で生きることです。
実際のところ、現実社会には「縦の関係」が存在します。
たとえば、成績や偏差値は完全に縦の関係です。
他にも、上司と部下、監督と選手など、上下関係は社会には存在します。
しかし、ここでお伝えしたいのは、根本的には「横の意識」が前提としてあるということです。
その自覚を持った上で「今は社会生活上、こういう役割がある」「この分野では縦の関係が存在している」と、俯瞰した視点で物事を見ること。
この俯瞰した視点がないと、その世界観に埋没してしまい、
たとえば、成績の上下で自分の価値が全て決まるかのような感覚に陥ってしまいます。
これが劣等感が強いときの感覚です。
本来は「横の意識」で、無条件に自分に価値があるという感覚を持つべきなのですが、その意識がなくなってしまった状態。
社会の価値観や基準と完全に一体化してしまい、その中での「上下」が自分の価値を全て表しているように感じてしまう。
この状態が、劣等感や優越感が強くなる原因です。
一方で、横の意識という前提がある状態で、縦の関係が社会に存在していることを理解できると、ある種「ゲーム感覚」で捉えることができます。
つまり、「この分野では縦の関係があって、自分は一番下からスタートするんだな」と思いながら、その関係の中で上を目指すことを楽しむ。
または、必要な役割を担いながら俯瞰した感覚でその「ゲーム」を楽しむ。
このような感覚が身につくと、劣等感や優越感に振り回されずに社会生活を送ることができるようになります。
具体的な例を挙げると、受験勉強で成績が出たとします。仮に偏差値が40だったとしましょう。
もし「横の意識」が全くない状態では、その成績という基準で自分の価値が全て決まってしまいます。
しかし、横の意識がある俯瞰した状態で偏差値40を見ると、
「勉強や成績という分野では、今自分は偏差値40の状態なんだな」と認識するだけで、
自分の価値がそれで全て決まるわけではない、と捉えられる。
また、他人の価値もその数字で決まるとは思わないため、自分を卑下することもなく、他人を見下すこともありません。
自分より上の人を見ても、怯えたり自分を小さく感じたりする必要がないのです。
このような状態にあると、たとえば偏差値が40であっても、自信を持って堂々とすることもできます。
こういったことが可能になるのは、大前提として「横の意識」がどれくらいあるか、
そして「縦の意識」の世界観にどれだけ自分が影響を受けているかに気づいているかどうかにかかっています。
そのため、縦の意識を適切に捉え、自分の価値と分離して考えることをぜひ意識してみてください。
劣等感は成長マインドで克服できる
さらに、ここからはよく本などでも語られていることですが、
成長マインドを持つこと、自分の成長に意識を向けていくことは非常に重要です。
よく言われるように、他人と比較するのではなく、過去の自分と比べて今どうなのかを見ていく。
たとえば偏差値40だったとしても、「今40なら、次は41、42と少しずつ上げていこう」と、その過程をゲームのように楽しんで取り組む。
「成長したな、面白いな。自分が努力したらこれだけ成長できるんだ、楽しいな」という感覚を強化していくことが大切です。
他者と比べるのではなく、自分の成長を楽しむという感覚が強くなると、他者がどうこうということが気にならなくなってきます。
これは脳の仕組みを活用しています。
脳は一つのことにフォーカスを向けると、他のことへの意識が薄くなるという性質があります。
ですので、他者と比べたくない、他者との比較をやめたいという場合には、
別のフォーカスを向ける対象を持つことが有効です。
今回で言えば、自分の成長、つまり昨日より今日の自分の成長に意識を向けることで、
劣等感や優越感といった感覚から離れることができるようになります。
また、そもそもの話ですが、自分の人生でやっていくことは、
自分がやりたいことをやり、自分が実現したいことを実現し、自分が体験したいことを体験することだと思います。
そこには本来、他者がどうこうということは関係ありません。
他者が自分より前に進んでいるとか、進んでいないとかは、自分が何を体験したいか、何を実現したいかとは無関係。
「自分は何をやりたいのか」「何を実現したいのか」「何を体験したいのか」という、本来の人生で大切なことに意識を向けることが有効です。
他の人より優れているとか、優れていないということが、どれだけ大事なことなのか。
もし他の人より優れていても、やりたいことができていなかったり、体験したいことを経験できていなかったら、自分の人生に対してどう感じるでしょうか。
大事になのは、他者がどうこうではなく、
自分がやりたいことをやること。自分が実現したいことを実現すること。
そこに強いフォーカスを向けることで、他者そのものが関係なくなり、劣等感を感じにくくなっていきます。
【好み】と【正しさ】
ここで少し話を戻しますが、この記事で前半で「好み」という話をしました。
好みの反対に「正しさ」という概念があります。
縦の意識が強くなっているときは、自分が正しいということに価値を感じることが多くなります。
なぜかというかと、【正しさ】という基準で相手を上回りたいと感じるからです。
劣等感の一つの形として、
正しさという価値基準の中で上に立ちたい、正しさで上に立つことで優越感を感じ、自尊心を満たそうとすることがあるのです。
ただ、ここで先ほどの話と関連してくるのですが、
他の人より正しくあることができたとしても、もし自分がやりたいことをできていなかったり、実現したいことを実現できていなかったとしたら、
他者との比較で正しくあることの価値はどれほどあるのでしょうか。
この視点は非常に大切です。
なぜなら、この視点を持つことで、他の人より正しいとか、他の人より優れているということが本質的なことではないと気づけるからです。
本来、人生とは自分がやりたいことをやり、実現したいことを実現し、体験したいことを体験するものです。
他の人がどれだけ間違っているかや、他の人がどれだけ優れているかを考えても仕方がないと感じるようになると、
劣等感や優越感から離れるきっかけになることもあります。
自分の人生ではシンプルに、自分がやりたいことをやり、体験したいことを体験すればいいと考えればいいんですね。
劣等感は自己効力感の向上で癒される
自己効力感と劣等感も非常に関連があります。
自己効力感とは、自分自身が目標を達成できるという感覚のことです。
たとえば、他の誰かが何か結果を出していたり、優れた実績を持っていたりするとします。
そのとき、自己効力感が低い場合は「自分にはできないのに、あの人はできている」と感じ、ネガティブな気持ちや劣等感を抱くかもしれません。
一方で、自己効力感が高い場合は、自分も達成できると感じ、「その方法でやれば自分も達成できるんだな」と相手を参考にして学ぶことができます。
これは、先ほど話した「自分の人生で何をやりたいか」が明確であれば、他の人が何を達成したかはあまり関係なくなり、
自己効力感が高まることで、他者は劣等感のトリガーではなく、参考となる人物に変わるのです。
「あの人の方法を参考にして、自分も取り入れてみようかな」と素直に思えるようになるのは、
自分の人生の本質的な大切なことがわかっていたり、自己効力感が高いことで、「自分も達成できる」と感じられるからです。
このように、自己効力感を高めることで劣等感の世界観にとらわれずに生きることができます。
したがって、自己効力感を高めることは、劣等感を癒し、そこから離れていくための大きな一歩となります。
具体的な方法としては、成長マインドを持ち、自分の成長を日々実感していくことで、自己効力感を向上させることができます。
日々の成長に意識を向け、「これだけできるようになってきた」と実感するトレーニングを積み重ねていくことで、
自己効力感を高めることができるので、ぜひ意識してみてください。
自分なりのやり方に気づくと劣等感はなくなる
最後にお伝えしたいのは、「自分なりのやり方がある」ということです。
人の強みや優れた点を見て、「あの人はすごいな、いいな」と思うことがあるかもしれません。
「自分にはその能力がない」「自分にはそれができない」と感じ、劣等感を抱くことがあると思います。
しかし、このとき大事なのは「自分には自分のやり方がある」ということです。
自分には、自分なりの道や達成方法、やり方があります。
例えば、ある人は家で黙々と作業を進めることが得意かもしれません。
また別の人は、人とどんどん繋がり、その中で仕事を生み出すことが得意かもしれません。
それは単にやり方の違いであって、どの達成方法も有効です。
だから、人と同じである必要はなく、皆が同じ強みややり方に向いているわけではないのです。
「自分には自分のやり方がある」というこの感覚を、僕は「リソースフルな感覚」と呼んでいます。
自分なりのやり方、達成方法があるんだと信じることで、劣等感から解放されることができます。
このように考えると、人との単純比較や、同じ基準での比較をする癖が少なくなってきます。
たとえば、「あの人はあれだけ人と出会っているのに、自分はそうではない」といった単純な比較をすることが減り、
「あの人はその分野が得意なんだな。自分は別の分野で勝負しよう」といった具合に、異なる視点で物事を考えることができるようになります。
そうなると、他者との単純比較がなくなり、精神的な状態が良くなってくるのです。ぜひこの考え方も試してみてください。
今回は劣等感について詳しくお話しさせていただきました。
劣等感という感覚は、必ず改善することができますので、ぜひ今回お話ししたことを意識してみてください。
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