最近、ジムの方では「未来の想定」という言葉をよく使います。
僕らのメンタル状態、行動できるかどうかは、「どういう未来を想定しやすいか」で決まっています。
例えば、人に自分から話しかける場面を想像してみましょう。
人に話しかけるのが難しいのはどういう場合かというと、
・ネガティブな未来を想定しやすい
・ネガティブな未来が来たときにダメージを受けるだろうと感じる
場合です。
具体的には、話しかけて無視されたらどうしよう、そっけない態度を取られたらどうしよう、迷惑だったらどうしよう。と考えやすい状態ですね。
ネガティブな想定をすればするほど、わざわざ話しかけようとは思えなくなります。
専門的には【回避の傾向】と言います。
逆に、ポジティブな想定ができる人にとっては、話しかけることはワクワクすること、喜びになります。
・新しい出逢いが始まるかもしれない
・もしかしたら仲良くなれるかも
・自分から行動する力が鍛えられるな
など、未来にポジティブな想定が持てるわけですね。この状態はかなり強いです。
というのも、これは「話しかける」場面だけではなく、ありとあらゆる場面で作用する脳の状態だからです。
他の場面でもポジティブな想定ができるので、ワクワクする感覚を感じやすいんですよね。
ワクワクする感覚を感じられれば感じられるほど、行動しやすくなりますし、日々の感情の状態も良好なものになります。
(ワクワクすることをしましょうと言われてもできないのは、そもそもそういう脳の状態ではないからというのが大きな理由です。
ネガティブな想定が強い状態で、ワクワクするイメージはなかなか描けませんし、感情もついてきません。
一つ一つステップをクリアした先で、それが自然にできる状態になれます)
こういった【人生において強い】状態になればなるほど、人生はすごく楽になります。
じゃあ、未来の想定は一体どこから生まれるのでしょうか?
基本的に【過去の記憶】ということになります。
過去どんなことを体験し、どう解釈し、どんな記憶が脳に痕跡化されているか。
それらがめちゃくちゃ影響しています。
なので、多くの場合、過去に何らかのネガティブな経験があると、それを脳が覚えていて、その記憶を未来イメージに反映させます。
結果、ネガティブな想定(うまくいかないだろう、うまくいかなくて傷つくだろう)が生まれるわけですね。
これがなかなか人が変われないときの大きな要因になっています。
過去の出来事を変えることはできないので、特に何もしなければ、僕らは過去の経験に縛られた未来をイメージすることになり、
そのイメージの限界から逃れることができない。
すると、限界を抱えたままのイメージの通りに生きることになり、それはある意味で【過去に縛られている】ことになります。
その状況を実際に改善するのがメンタルトレーニングです。
メンタルトレーニングはそういった脳の性質の本質を理解した上で、適切な方法を使って、ネガティブに偏った想定を整えていきます。
すると、ネガティブイメージの活性化を抑えることができて、
例えば「人に話しかける」ことが楽にできるようになっていきます。
これまで感情的な抵抗があってできなかったことが、実際にできるようになっていく。
どんな分野であったとしても、そうやって成長を実感することができると、自信が生まれます。
「自分は変わることができるんだ」
「今までできなかったことも、できるようになれる」
「自分のメンタルは成長していける」
という自信が得られるようになり、そうなると、メンタルトレーニングはどんどん進むようになります。
また、ポジティブな想定だけでなく、
ネガティブな結果が出たとしてもメンタルダメージを受けない状態
を作ることも重要です。
どれだけポジティブな想定をしたとしても、うまくいかないこともあります。
多くの場合、そのギャップに耐えられないと感じるので、最初からネガティブな想定をしてしまいます。
「期待したら、期待が外れたときに、強い失望感を感じる」
と思うので、そもそもポジティブな想定をしない、という状態。
ただ、世の中のものは誰かが【願望した】ものが形になって存在しています。
願望とは期待です。
願望を持つとは「そうなってほしい」と期待することであり、願望を持つことと期待は切っても切り離せない関係です。
なぜ人は願望を持つことができるのかというと、ポジティブな想定ができると同時に、
うまくいかない(期待通りでない現実)状況が来た時に、ダメージを受けにくいメンタルを持っているから
です。
「価値ごとにしない」など様々な方法でトレーニングしていくのですが、
結果が期待通りでない状況に対してダメージを受けにくくすることは可能です。
それができると、どうせダメージを受けないことが想定できるので、
【願望を持つ】ということそのものへの抵抗感がなくなり、
その結果、ワクワクしたエネルギーを持ちながら行動することもできるわけですね。
例えば、人に話しかけるというのも、そもそも、
「話しかけてみたら、良い反応だった」
という期待を持つから話しかけようと思うのであって、良い反応を全く期待しないなら、そもそも話しかけようとする動機を持つことができません。
・ポジティブな未来を想定できる
・ネガティブな結果が来てもダメージを受けない
というこの2つのができるメンタル&脳こそが最強で、そういったメンタルは誰でも意図的に作っていくことができます。
それができればこそ、
・自然に取りたい行動が増える
・行動するときのメンタルの負担が減る
・緊張、不安、心配が減り、ワクワク感が増える
状態になり、その結果、人生が具体的に変わっていくことになるんですよね。
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