頭の中ではいつでもヒーローだった男、現実を動かす

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※この記事は、これらの記事の続きです

26歳。コンビニでアルバイトを続ける男の葛藤

適当に時間を潰すだけの毎日から抜け出したいと思ったから

人生を諦めかけた26歳フリーター、もう一度立ち上がる

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TUTAYAの新作コーナーをうろついていた。別に、借りたい映画があるわけではない。借りたい映画があるわけでないのに、TUTAYA内をうろつき始めてすでに30分以上は経っている。

レジに並ぶ勇気が出ない。

レジには、いつも通り気になっていた子がいた。この半年間、話しかけたことなどない。が、いつも話してみたいという思いを抱いていた。

話してみたいと思いながら、結局のところ何もできずにいた。

しかし、先日のバーでの一件から、自分の気持ちに変化が起き始めていた。このまま何もできないままで終わりたくない、という思いが生まれ始めている。

ただ、その思いはあるのだが、いざ現場にやってくると「また今度でいいのではないか」という思いも湧いてくる。

ふと、思う。

頭の中で決意することなど簡単なことだ。頭の中でなら、いつでもヒーローになれる。頭の中でなら、やろう!と決意することはできる。

だけど実際の現場になると、いつだって自分は逃げ出してきた。

その逃げ出した自分を肯定したり、何とかしたくて本を読む。けれど、また現場に来ると逃げ出す。

結局、何もできない。何もしない。何も変わらない毎日。

そして今、分かったことがある。

それは、結局、現場に出て、そこで「やる」ことでしかその子との関係は変わらないということ。

考えてみれば当たり前のことだ。向こうから話しかけてくることなどなく、何かしらのアクションを起こさなければ、何も起こりようがない。

誰かに話せば、何を今更、と言われるだろう。だけど、自分はそんなことすら分かっていなかった。

頭の中の世界で満足し、実際に現場で闘っている人をバカにしていることさえあった。自分は何もしちゃいないのに。何もできはしないのに。

いつだって自分は、頭の中の世界に逃げ込んできた。自分は本当はできるのだと思いたかった。万全の準備を整えたかった。

なぜ?

傷つくのが怖かったから。

実際のところ、今まで何もできずにいたのは、ただそれだけの理由だったのかもしれない。

ただ、怖かった。

今ここで話しかけるということができないのなら、今まで学んだことや、考えてきたことに、一体どんな意味があるだろう。

今ここで何もできないなら、それは何も学んでいないし、何も成長していないことにならないか。

そして今まで、そのことから目を逸らし続けてきたのではないか。

変わった気になって、俺は何も変わっちゃいなかった。

そのことを、認めたくなかったのではないだろうか。

だけど、だからといって、これまでの自分を責めて卑屈になったところで意味はない。誰も慰めちゃくれない。自分の人生に責任を持つのは、自分しかいない。

だから結局、やるしかない。話しかけるしかないのだ。

そこまで考えて、ふと我に返る。

借りる映画など、何でもいい。どうせ、観ることなどない。

目の前にあったケースから、DVDを抜き取る。

今からやろうとすることは、相手にとって迷惑かもしれないという思いが浮かんだが、それすらも言い訳であることが今は分かる。

迷惑がられて嫌われることも受け入れればいいのだ。ただそれだけの話でしかない。

ただそれだけの話でしかないことに、今まで自分は縛られ続けてきた。

それももうそろそろ、いいだろう。

まだ完全に踏ん切りがついたわけでもない。

それでも、足はレジに向かっていた。

続きはこちら。「苦しさは失敗から生まれるのではなく、失敗で傷ついたプライドから生まれる」

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今日はエミネムの「Not Afraid」でも聴こう。

 

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